グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

想定外の事態は当たり前の農業、とはいっても。

2018-04-12 17:00:11 | Weblog
​​​​想定外の事態は当たり前の農業、とはいっても。

4月05日の朝、事務所の倉庫裏に植えたアカメガシの垣根の育ち具合
を確認しているときのこと。

    
     

展開したアカメガシの赤い新葉のうえに はらはらと降ってきたのは
灰。そう、火山灰です。

これは鹿児島と宮崎県にまたがる霧島連山方向からの灰。3月から噴
火のつづく新燃岳由来の火山灰なのです。

北東の方向に向かう風にのって宮崎県の北部に舞い降りてくることに
なったこの降灰は、5日の午前のあいだ降りつづくことになって

    

    

クルマのワイパー部分などでは、こんな具合に積もっていきました。

この状況をみて頭をよぎるのは、どうしても農作物の被害。灰が積も
ることにより、生育が悪くなったり収穫した作物の商品価値が下がっ
たりする被害です。

いまの時期でいえば、収穫をまじかに控えるお茶をはじめとして、そ
ろそろ収穫期にきた春もののホウレンソウやキャベツなどの葉もの野
菜。加工部門でいえば干しシイタケやシーズンの終わりにかかったと
はいえ名産のセンギリダイコンもありますし、もちろん家畜の食する
飼料作物などへの降灰の影響も心配されるところです。
そしてビニールハウス栽培やトンネル栽培などの被覆資材などに積も
る灰の影響も軽視できません[日照不足をひきおこします]。

もちろんせっかく育てて収穫する農作物。おこってしまった被害をす
こしでも軽減するためにの手立てや対策は、すばやくおこなわれてい
るのですが、そのひと手間にかかる費用と時間は・・・やはり惜しい
というか、もったいないというか、農家にとってはなかなかにたいへ
んな負担になります。

まして・・・噴火がいつ終わるのか予想できないことも大きな悩み。

だって 明日の収穫を控えて作物に積もった灰を落とし、水で高圧洗
浄したとおもって安心ていたら、翌朝またまた降灰被害に見舞われち
ゃった・・・なんて笑えない話も、噴火のつづいいるかぎりありえる
話となるのですからね。

というわけで今回は、想定外の事態は当たり前で計画どおりにいくこ
とのほうが少ないという農業という産業についてのおはなしというか、
ぼやきでありました。


晴れ 場所によっては、桜島に霧島、そして阿蘇の灰被害もありうる
  のですから南九州には 火山がいっぱいですね。・・というか
  よくよく考えたら日本って、じつに活火山国でありますよねー。
  
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」本当は危ない有機野菜」​​


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