グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

ふたたび宮崎でマダニの被害発生。

2013-05-24 19:01:21 | Weblog
ふたたび宮崎でマダニの被害発生。

本日24日、宮崎県は県内の60代男性が、マダニが媒介するウイル
ス性感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染したと
発表しました。ニュースは、 こちら 。
ということで、4月8日分の当ブログの再掲載です。よろしかったら
ご参考に。

 ↓

『マダニには注意したほうがいいな、と思った日。』

中国でしか発生していない”といわれていた重症熱性血小板減少症
候群(SFTS)ウイルスがじつは日本国内でも発生していたと報道さ
れたのは本年の2月から3月にかけてのことでした。

しかしこのニュースを聞いても

 仕事がら屋外にいることが多いけれど、それでいてこれまでに
 病気を媒介するマダニ類に刺された経験もないし、このぶんで
 は、これからもマダニに刺されることはないのではなかろうか


と、正直にいえば、まるで人ごとのように 私は思っていたのです。

けれど、このウイルスに感染したときにみられるという症状を知っ
たときに、この思いは変わりました。その症状とは 顔面神経症です。
このウイルスに感染したときの一般的な症状である“かまれた後
に発熱や嘔吐、下痢の症状がある”場合に加えて、まれに顔面神
経症の症状がでることもある
というのです。

顔面神経症の主因はストレスなどによるものだ・・・と自分かっ
てに思っていただけに、この〔マダニが関係することもある〕事
実には驚かされました。

というのも、私の知り合いの農家さんたちのなかで、“急に顔面
神経症の症状が出た”方が、少なからずいらっしゃるからなので
す。そして農家さんといえば、その仕事のほとんどは野外活動と
いうことになりますものね。

だから思ったのです。唐突に顔面神経症になった農家さんのうちの
幾人かは、屋外活動のなかでマダニにさされたのがこの病気にか
かった原因ではなかったのかと。もしそうであれば、農家さんと
おなじように屋外活動が多い私も、マダニ刺されて病気になる危
険が大いにある
のではないかと。
なにせ、ここ宮崎県のダニの分布の状態ですか・・・じつにこの
ような状態
だというのですから。

ということで、これからもとくに気になる場所で野外活動すると
きは、〔メキシコのスズメを見習って〕いままで以上にきちんと
した服装
で野外活動しなれければならないなと、自戒したので
した。


◎ それにしてもメキシコのスズメですが・・・タバコの害は
  知りつつも ダニにやられるよりもまし、とでも考えている
  のかもしれませんね。
  そして、マダニと顔面神経症の関係についてのページは
  こちら になります。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染



メヒコのスズメが、ダニの防除に利用するもの。

2013-05-24 14:57:06 | Weblog
メヒコのスズメが、ダニの防除に利用するもの。H

次回関連で、4月分再掲載です。よろしかったら。。

 ↓


前回のセロファン関連として、2012年12月に配信されたメキシコ発の
「タバコの吸殻はメキシコのスズメにとっては貴重な恵み」というニュース
です。
ダニなどの寄生性の生物からの害を防止するためにタバコの吸殻が利用
されているという趣旨のニュースは こちら 。 動画は こちら 。
いろいろなトリがいるものだなぁとおもいつつ、よろしかったら。


◎ 単にタバコの香りが好きなだけのトリがいっぽうで、タバコを重視
  していたというマヤ・アステカの伝統を守ろうなんていう頑なトリ
  もなかにはいたりして/笑。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染



芭蕉の詠んだお花が咲いた。

2013-05-22 19:11:15 | Weblog
芭蕉の詠んだお花が咲いた。

前線を伴った低気圧が通過してくれたおかげで、待望の降雨があった
日の雨上がり、地主神様の前をとおりがかったときのこと。

なぜだか様子がちがうのです。

この時期の雨上がりの香りとはあきらかにちがう 爽やかな香り ・・・。
上をみて納得。










 開花.jpg


・・・樗(おうち)こと、センダンです。 お花が咲いていたのです。

 
   どんみりと 樗(おうち)や 雨の花曇り

芭蕉の詠んだこの句を思い起こせずにはいられない朝。
熱い空気の気配を指す「どんみり」。

センダンの花が終われば、ほどなく梅雨〔のはず〕です。


◎ 3月に暖かく4月になってから冷えた今年。例年より早く
  咲いたお花

  ありましたが、センダンは いまが多くの樹の開花期のようです。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染



“攻めの農業”も、水がなければはじまらない。

2013-05-21 23:32:41 | Weblog
“攻めの農業”も、水がなければはじまらない。

さいしょに日本の水資源を簡単にみていくことにいたしましょう。

わが国の年間の降水量は、平均で約六千四百億立方メートルです。そのう
ち約36パーセントは蒸発し、残りの約四千一百億立方メートルが利用可
能な水の量で、実際に使われている水の量は2006年の取水量ベースで
そのうちの八百三十一億立方メートル〔ここですでに降水量の12パーセ
ント〕
となっています。
使用されていない水が多いように思えてしまいますが、それらの水の一部
は地下へ、そしてそのほかの大部分の水は海へ流出していきます〔日本は
山国であり、その急峻な地形が影響しているため〕。

さて実際に使用されている八百三十一億立方メートルの水の内訳です。

用途別の使用状況〔2006年〕では、農業用水が使用される水全体の
66パーセントにあたる約五百四十七億立方メートル
、生活用水が19パ
ーセントにあたる約百五十七億立方メートル、工業用水が15パーセント
にあたる約百二十六億立方メートルとなります。

農業生産のために必要な水の量が、いかに大量に必要であるかがわかる
数字ではありませんか。

加えて現在の日本は、もちろん食料輸入国です。食料輸入国であればこそ、
この約五百四十七億立方メートルの農業用水だけで事足りているという
現実
を認識すべきだと思います。

ちなみに輸入されるものの生産に必要とされる水の量についてもお知らせ
しておきましょう。いったいどれくらいの外国の水が使用されているのか。
国土交通省の資料によれば・・・
コメ・麦・豆・肉類に綿製品などだけでも約四百四十億立方メートルにな
るといわれていますよ。

[主な輸入品の生産に必要な水量]

 水資源.gif

ということで、そういった現在の日本の水事情から見た結論からいえば

 現在のところ大量に輸出するための農産物を生産する水資源はない・・・

というか、それに加えて、

 いざというときのための食料を自給できるほどの水資源もあやしい・・・

といってもよい。これが、農業の生産現場にいるものとしての意見で
す〔生産現場で起こる実際の渇水の話しは こちら と こちら 〕。

したがって“攻めの農業”を実現するためには、農作物を生産するた
めに必要不可欠な水、その水の量を確保する必要があるというおはな
しでした。


◎ 水を確保する方策ですが・・・ダムの建設や、作物の見直し・節水
  技術の向上・単位面積あたりの増収に加えて〔これまでは農民を中心
  とする
〕各地の水利組合によって守られてきた日本の用排水路を
  どう管理していくか
が、これからの農業の大きな問題になって
  くると思います。
    
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




農地には水がなければはじまらない。

2013-05-20 22:55:38 | Weblog
農地には水がなければはじまらない。

前回の旱魃当時の記事です。
2011年1月から始まった南九州の太平洋岸の干ばつは、結局5月
まで続き、農業や市民の生活にに多大な影響を及ぼすことになりまし
た。そんな干ばつのさなかにあった4月はじめの様子を伝えた回・・・
よろしかったらご参考に。なんといっても、こんどはあなたのお住ま
いになっている地方が干ばつになるかもしれませんから。

 ↓

『農地には水がなければはじまらない。』

3月下旬から早期水稲の田植がはじまった宮崎県では、深刻な水不
に悩まされています。宮崎地方気象台によると県内は今年に入って
少雨傾向にあり、宮崎市の3月の降水量は32ミリで、平年の180
ミリを大幅に下回っている。4月も降水量の少ない状態が続く見通し
を発表しています。

4月1日の地方紙はそのような渇水の状況を次のように伝えていました。

宮崎県内で水不足の影響が出始めている。昨年夏からの少雨が今年
 に入っても続いているためで「これまでにない深刻さ」(県河川課)。
 ダムからの緊急放流や農業用水の取水制限などでしのいでいるが、
 一部自治体で稲作などへの影響が出始めており、まとまった雨が降
 らなければ上水道への影響も懸念される。


と、いうもの。

 状況.jpg
 田植後の干上がった田と、水不足の状況を伝える新聞記事

そのような状態を受けて、宮崎県の河野俊嗣知事は7日、少雨のため
一ツ瀬ダム(西都市)と渡川ダム(美郷町)の有効貯水率がゼロとなり、
枯渇したことを発表、他のダムも枯渇が懸念されるとして、農工業用
水の大口利用者や流域自治体などに節水
を呼び掛けます。

そして4日8日。気象台の予報では、『県内全域でまとまった雨が降
る』との予報であったにもかかわらず、残念なことに結果は少雨に。

県河川課によると、

県の管理13ダムのにおいて、ダムへの降水量は1月は4%、2月
 は42%、3月は16パーセントでしかなかった

県内のダム46カ所のうち、枯渇した一ツ瀬と渡川のほか、別の4
 カ所も放流量を調整。今後も雨が降らなければ1-2週間で最低水
 位を下回り、貯水率がゼロとなる見通し


と、いう深刻な水の状態を報告するに至りました。

・・・この時期のこの渇水は誰しも記憶にないところ。宮崎の農家の
間では50年、いや60年以上も実施されたことのない“雨乞い”の
儀式の話が取りざたされる
ようにまでなっています。
昨年のいまごろは多雨による日照不足がつづいていたのですから、自
然というものは、つくづく予測のつきにくいものだと実感せずには
おられません。 

いじょう、農地には水がなければはじまらないものだなと痛感せられ
た話でした。


◎ 平年は カッパの王国といわれるほどに、宮崎は水に恵まれた土地
  柄なのですけれど・・。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染