なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

また、やってしまった

2007-09-18 18:30:35 | Weblog
 表題は「また」ですが、本当は「またまた」「毎度おなじみ」の大チョンボ!・・・「馬鹿は死ななきゃ直らない」「・・・死んでも直らない・・・」一節唸らなくてはやってられません。
 全て身から出たさびな訳で、その厳しさが好きではあるが、定期的?に「直面」するのだからたまらない。
 昨日の対局:向こう先逆コミの白番
  中盤で大振り変わりがあって・・・これは私の中央の大石が怪しい状況なので、かろうじてコウに持ち込んで、黒の大石との振り変わりとなった。
 白にとって幸運だったのは、不利な状況からのコウの振り変わりなのに、黒がコウを解消するのが後手となったのです。
 まだ中盤戦で多方面に大きな手がゴロゴロしているところでの「先手」は大きい
  
 実質的な取られ石+周囲の影響などをAとして、白が振り代わりで得られるものをBとすると・・・当然不利な状況からの振り代わりですからA>Bです・・・が
 A-B=Cとした時にCの大きさと、先手で打てる大きさの比較が問題
  さてこの碁ではCより大きな手があるから、コウの振り代わりは白損では無かったようなのです。
  むしろ得をした気分
 それが正しければ黒さんが損をしたことになり、見た目の不利変わりに目が眩んだことになるのかも知れません。
 見た目は黒が派手に立ち回ったような感じ・・・しかし白から見ると「名誉は黒に、実利は白」と言うところで、一人ほくそえんだ
  ・・・ここまでは良かった!。
 いつもの事ながら次の一手を誤った。
  白が打った瞬間黒からクロスカウンターを食らって目から火が出たのです。
 私は更に儲ける手を選んでしまった。
  そう、先ほどの「C」が大きければ白有利に拘ったと言うか、目が眩んだ
   魔が差したとは少し違うかも・・・
 全く囲碁格言の正しさを嘗めさせられてしまったのです
 「大場より急場!!」
 せっかくチャンスを掴んだのに
  チャンスを掴んだと思った瞬間自分の手で壊してしまいました。
 当然とは言え、黒さんは白の間抜けな手を見逃さず、急所を突く!
  一瞬で息が詰まってしまった。
 「やった!」と思った瞬間が危ない
 「人を呪わば穴二つ」?いや「禍福はあざなえる縄の如し」「塞翁が馬」
 「チャンスは前髪しかない?」
  何だかわけの分からない格言をブツブツ唱えても時すでに遅し
 「オーバーターンのスピリットミルク?」・・・この後数手で投了・ゲームオーバー!!

 そこからが、せっかくの「教訓的敗戦」を無駄にしてはいけないというか、単にしつこいと言うか・・・対局室から棋譜倉庫へ直行
 人に見られたらかなり恥ずかしいけれど、倉庫なら一人で出来るし誰の迷惑にもならないでしょう
 さて問題の場面を再現
 これを「死んだ子の年を数える」と言われたら非常に醜い臭いもするが、「研究」と言うことでやらずには居られません。
 「もし」白が欲の皮を突っ張らせずに、自分の急所に手入れしたら
  その手自体は7,8目の手で、おそらく黒はその時は手を抜く筈で、後で手を戻す確率を考えると5目くらいの手に相当しそう
  そこから延々とシュミレーション
 素人ですからせいぜい20から30分だし、シュミレーションの精度も問題ですが、ともかく結果はコミを引いて白7目半残りそう
 うーん「急がば回れ?」いや「後悔先に立たず」、「親の意見と冷酒は後になって利いてくる」・・・念仏再開。

 良くあるとはいえ哀しい一刻
 立ち直りも早いですけれど
「三日見ぬまの桜かな」ではなかった、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」・・・一般には良い諺ではないのだけれど、何時までも熱がっては居られません。
「羹に懲りて膾を吹く」では腰が引けすぎでしょう
 小心ではあるけれど、生真面目さと慎重さは欠如しています!!
 ノビ太のジイ様バージョンを想像して下さい
  但しドラえもんが居ないのが辛い
ところで倉庫から出て対局一覧表に戻ると「対局室に灯りが・・・」
 対局相手の黒さんと観戦者の二人が残っている
  終局から30分近くたって居る!
   まさか眠っているわけではないでしう、やはり問題の局面をつついているのだろうか?
 いや、なぜか違うような気がしたのです。
  あそこに至る前の局面のような気がした・・・
 つまり黒から性急に白を攻めたのがあの局面な訳で、結果として攻めそこなったわけで別の作戦を検討しているような気がした。
 黒さんは名前からの印象は若い人だと思うのだけれど、あの研究熱心さを持ってすれば直ぐに追いつかれて追い抜かれそうな気がしてウカウカしていられません
 とは言うものの、私は生まれつきの「うっかり屋」だから困ったものです