なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

国際戦

2009-11-19 04:02:42 | Weblog
 稲葉さんのブログで国際的な囲碁大会の写真を拝見しました。
  ペア戦の大会ですが、それぞれの民族衣装で対局というのが良いですね。
 囲碁+アルファーの楽しみがありそうです・・・参加している当事者は勿論、見る人も楽しい気持ちになると思います。
 ところで国際的な対局と言えばネットで珍しくは無い。
  私みたいなザルだってパンダで打っていた時はアメリカ、ロシア、ドイツ、フランス、ブルガリア、などの欧米の人とも打ったことはある。
 当然韓国、中国初めアジアの人とも打っています・・・但し北朝鮮からのオファーには「何故この国の人がオファー出来るのか」不思議なので申し出を断ってしまいましたが。
 タイゼムでは専ら韓国、中国。
ネット碁の場合は、挨拶分の交換以外は両者の棋譜への書き込みが戦いなので、囲碁的な交流ではあっても、人的な交流とは言えないところもある。
 ともかく一昔前とは違って、外国に出かけなくても国際的な対局だけならば出来るのですからまさに隔世の感がある。
 ネットは凄いの一語。
 リアルだとこうは行きません。
 私の場合は記憶に残っているのは一局だけかもしれません。
 碁会所の会員でドイツからやってきた人とかなりの数を打ちましたが、奥さんがドイツ人ですが彼本人は日本人でから、国際的かもしれないけれどちょっと違う気がします。
 ”やって来たのではなくて”帰って来た”。
 碁会所に外国の人が遊びに来たことはあります。
  彼はバックぱっカースタイルだったそうですから、節約して日本へ旅行してきたのでしょう・・・その時はタイミングが悪く私は対局出来ませんでしたし・・・
 マイケル・レドモンドさんが参加してくれた碁会に参加したことはありますが、指導は受けられませんでしたし(もっともこういうのは国際戦とは言わないでしょうが)
 唯一正真正銘の国際戦・・・親善対局という名目の当方としては真剣な対局です(相手にしてもローカルな素人には負けられないでしょうが)。
  アマ選手権の終った後の地元愛好家と外国選手の親善対局。
 今は外国選手のレベルは相当なものがあると思いますが、昔は東アジアの選手、アメリカの東洋系市民、ヨーロッパでも昔から囲碁愛好家がいる地域以外は相当レベルにバラつきがあった時代です。
 『囲碁発展途上国の選手と対戦させて頂ければ、比較的気楽に親睦対局が出来そう』だと思って、参加希望のハガキを出しておいたらラッキーな事に当選して、参加させて頂きました。
 対局の組み合わせは地元チームの責任者・監督(K畑先生のお師匠さんに当たる人・私から見ると間接的に大先生が組み合わせを決定。親善試合なのに対抗戦形式で勝敗を争うのだとか・・・従って監督としては参加選手の力量を考えて、結果を予想しながら対戦相手を決めて行く)
 私の相手は・・・ヤバイ。(作戦上の配慮!?・・・いえ、”親善”ということを強調しつつ”捨て石”。監督としては知りあいにしか出来ないかも?・・・)
 でも余りに強い相手なので、実質的に親善・親睦にならない恐れがあります。
 その大会は優勝が日本選手で、私の相手は準優勝の韓国の選手!
  会場に入って、体全体・事に背筋に寒気を感じました・・・血の気が引いて行くような感じです。
 対局寸前には下半身に軽い震えが・・・(マア普通の大会でも1局目の始まりはフルエが来ますが)。
  そしてオール互い先なので、握りで白番!!
 結果はご想像通りでした。

 それから長い年月が経ちましたが、出来の悪かった碁の内容は鮮やかに記憶に残っています。
 出だしはポピュラーな形なので今でもその布石を打つこともあります。
 黒小目、白小ケイマかかり、黒2間高挟み、白2間トビ、黒2間ヒラキ、白小ケイマかけ、黒出切り・・・
 そこからの変化で、相手に弱点を咎められ序盤で劣勢になりました・・・
  アマの高段者であり、その大会に優勝したら一気にプロも目指しそうな勢いのある人にコミがあると言っても白番ですから、見事に潰され・自分でも潰れてしまいました。
 それ以後もこの定石を打つ機会は多いのですが、未だにその時の韓国選手とのような形にはならないのです・・・これは不思議ですね。

 楽しそうな国際対局の写真を見ても、真剣なタイトル戦を見ても、自分の「投げ時のみを考えていた対局」を思い出してしまいます。