はーい、げんきです。

遠くにいる友達に私的トピックスの紹介。話題はその時その時いろいろ。

春は来る

2011-05-22 20:16:30 | book
 今日はちょっと用事で北千住まで。
 乗換以外で下りるのは珍しいですね。
 帰り際に、ちょっと紀伊國屋寄ったら、呼ばれてしまいました。

 チェルノブイリ 春/中筋純(二見書房)

 写真集です。
 こんな時になんて本買ってんの、と言われそうな気もしてますが、ふと手に取ったら手触りが良かったのでついうっかり
 この方は何年か前に、もう一冊チェルノブイリの写真集を出してるんですよね。
 そっちは持っていませんが。
 多分、今回は、春、とついてたので、レイチェル・カーソンを連想したんでしょう。

 死の街チェルノブイリにも春が来ます。
 写真では音が入っていないので分かりませんが、静かなんでしょうね。
 でも動物が写っている写真があったり、花が咲き乱れていたりして、とても生命力に溢れているようです。
 人間がいないだけ。
 かつて人間が作って置き去りにしていった物が、彼らに取り囲まれて残っています。
 緑が豊かすぎる街並みが、異様といえば異様です。

 でもどうして、人間だけがいないんだろう。
 別に草木も生えていない訳ではないのに。
 我が物顔でこの地にやって来た人間達が、自分達の所業の思いがけない結果に慌てふためいて逃げ出した様が写し出されています。
 それを見て、ああ~ と哀しくなるよりは、自然が勝ち誇っている様に感じて嬉しくなってしまう私は、明らかに自然サイドですね。
 舗装の継ぎ目から勢いよく伸びている草木は、はかないというより、力強さを感じます。
 人間は何と、自然の持っていた強さを引き替えにしてしまったんでしょう。
 失ったのは、街だけでは無い気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする