福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

和歌山で陽水を聴く

2016-11-10 09:42:56 | コンサート
どうして、わざわざ和歌山なんぞで井上陽水を聴くのか? と問われそうであるが、11月9日の夜にレッスンがなく、関西地区のコンサート情報を検索していてヒットしたのである。別にオーケストラや室内楽などがあれば、そちらを選んでいたかも知れないが、和歌山市民会館までのアクセスを調べてみるとビックリ。大阪フィルハーモニー会館最寄りの天下茶屋駅から南海電車の特急でおよそ1時間で着いてしまうのである。



結論をいうと、このコンサートを聴くことができてよかった。先月のオーチャードホール公演よりも数倍楽しむことができたのだ。その理由は一にも二にもPAのバランスにある。渋谷ではバックの音がワンワンと響きすぎて陽水の歌詞が聞き取りにくかったのに対し、今回は概ね明瞭に聞くことができた。概ねと言ったのは、休憩を挟んだ後半になって音響スタッフが張り切ってしまったのか、全体のボリュ
ームが上がってしまい、陽水の歌声をマスクしてしまう場面もあったからだが、致命的とまではいかなかった。



セットリスト(選曲)にも驚かされた。同じツアー上にあるに関わらず、渋谷のときと半分近くが入れ替わっていたからである。「闇夜の国から」が聴けるとは! こういう点はセットリストの固定化されているチューリップにも真似してほしいところだ(どうせ同じ客がリピートするのだから・失礼!)。



地方公演に於けるリラックスした陽水もよく、地元の聴衆の心をくすぐるトークも巧み。もちろん音楽的な手抜きはなく、休憩15分を含む3時間にも及ぶエンターテイメントを満喫させてくれたのである。

井上陽水一座、今宵は大阪のフェスティバルホール公演とのことで、すぐ近くなので駆けつけたいのはやまやまだが、その時間帯には大事な大阪フィル合唱団のオーケストラ合わせがある。陽水に程良い心のリラックスを頂いたところで、明日と明後日の定期演奏会に向けて、集中していきたい。



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