二年目の「海道東征」終わりました。
ちょうど一年を置いての同曲再演ということで、大阪フィルハーモニー合唱団の成長の跡を確認できたのは嬉しいことです。
今回、日本語の発音の明晰さと声の響きの豊さを両立させる、という目標はかなりのレベルで達成されていたと思います。また、声楽的な難所に力むことなく自然体で臨むこともできるようになってきました。これらに関しては客席で聴きながら、大いに誇りに思ったものです。
そして、これまで地道に作り上げてきた音楽づくりによって、良い意味でマエストロの棒を超えていけたのも、結果としてはOKだったかな?
また、ここには敢えて書きませんが、今後の大阪フィル合唱団が、何を克服してゆくべきか? という課題も明確に見えてきました。その長期的課題を頭の片隅に起きつつ、次回からはブラームス「運命の歌」の稽古に入ります。シモーネ・ヤングとの出会いも楽しみなところです。
さて、「海道東征」に三年目はあるのか?
今宵、合唱団の成長に確かな手応えを感じつつも、いずれは、わたし自身の思い描く「海道東征」を世に問う機会を一度でも与えていただけたら、と切に願っているところです。