明鏡   

鏡のごとく

那珂川の茅葺屋根

2020-11-13 03:32:12 | 詩小説
那珂川の茅葺屋根のお宅の差し補修をさせていただいた。

篠隈さんの娘さんの美奈子さん御一家の優しさと暖かさに、心なごませていただいた。
お世話になった、権藤さんも相変わらず人情があり、我々を快く受け入れてくださり、信頼してくださり、依頼してくださったことに、心から感謝している。

ドローン撮影してくださった区長さん、毎日生まれ変わる茅葺屋根の写真を撮り続けてくださったお隣のひろ子さんをはじめ、興味を持って遊びに来てくれた万作くんや友達やその子供さんたち、ご近所の方々の温かい応援もあり、無事、洗いたての猫のように、ふんわりと美しく生まれ変わってくれた茅葺屋根は、黄金色につやつやとしていた。

先輩の奥さんも来てくださり、先輩がなおしたがっていたという茅葺屋根に携われて、ありがたく、先輩のご遺志を継がせていただいた心持ちて、心を込めて補修をさせていただいた。

茅葺の屋根に寄り添って、皆が穏やかに、仲良く、心をのびのびとさせて生きていける場所になっていくことを確信している。

魂の楽園となるように。

私たちは、一つ一つ心を込めていくことで、心温まるものを作っていくことを目指している。ということを再確認できた。

皆さんもおられることでなお一層、愛してやまない場所となった。

茅の再利用で自然農をされている藤森さんは篠隈さんの前の家主の方の倉庫を借りておられたようで、前に葺いた時の茅が残っているので持って行って欲しいとおっしゃってくれて、ありがたくいただき、そのお礼ではないが、茅の細かいものを差し上げた。黄身がつまめる金太郎卵の生みの親?の鶏糞などと混ぜて肥やしにされると喜んでくださった。私たちも、茅がまた巡って、栄養となるのが、こころから嬉しかった。
茅そのものもそうであるが、場所としての茅葺屋根も多くの人が集える場となりつつあり、嬉しさは膨らみ続けている。
美奈子さんは以前から静かなヨガという教室をされていて、みなさん、癒されに訪れているのは知っていたが、さらに美奈子さんのお友達の染色家のお友達や陶芸家のお友達、差し補修が終わった後、斬新でとんがったアディダスともタッグを組まれたという陶芸をされている古賀さんも来られ、今後とも皆さんに刺激を受けられる場にもなっていくようで、交流が生まれる場として、これからもそこに住む方々が生き生きと生きられる場となっていくことを願っている。