明鏡   

鏡のごとく

雨茅

2021-11-11 18:33:10 | 
茅の上を雨が通りすぎていく
雨粒がコンパネの足場に垂れていく
雨粒が時のいっぽを刻んでいくように
雨は軒下を静かに垂れながら
いっぽいっぽと雨粒のさざ波を作りながら
今日の日を洗い流そうとしていた
雨の音が溶けていく
茅の上を滑っていく
雨粒の音をそのかぼそい筒ですすりあげるように
空から降り注ぐ
その命の一捻りですするのだ

「狼の口」

2021-11-10 18:30:21 | 詩小説
狼の口が開いているの見たことがある?

 アッコちゃんは尋ねる。

 いや、見たことない。
 僕は狼すら見たことがない。

 狼はね、一匹狼とは限らないの。
 いや、むしろ大いなる一匹狼なのかもしれない。
 もしかしてね。
 見えない狼の口が、一口4,000円と言いながら個人の福利厚生を歌いながら月々の収入を個人から吸い取るように、月々ボロクソな携帯料金で私腹を肥やしていたことがある携帯会社の人がいるとするじゃない。
 そこが、あんまりの殿様経営で、人を小馬鹿にして、煙に巻くような2年縛りの契約内容で、途中で逃げないように月々どれだけしぼりとれるかしか考えていないものだから、それに嫌気がさして、あまりに高額すぎて逃げていく人が続出しているとする。その経営に関わっているものたちがピラミットの頂点で見え隠れしているとするじゃない。
 働かずして、日々、私腹を肥やせるシステムをいかに作るかということが、彼らにとって、肝心なのが、よくわかってくるの。彼らが焦っているのがよくわかるの。
 いや一口だけじゃなくて、他の人の名義を勝手に使って、何口でもいいから、入って、六千円を月々支払って、言い忘れていたけれど、一万円は別料金で入会金がいるからと言いながら、入る気になった人から、まずは一搾取するのを見たとしたら、その先が思いやられるわ。
 それを見て、何しろ、ピラミット型の典型的な搾取の方法だから、それを隠しもしないから驚いたの。
 我々は、ピラミットを作るべく、人をそのピラミットに引きずり込もうとしていますと絵に描いて説明してくれているようなものだったから。
 誤解がないよいように、信用するな、疑うな、確認しろ。と言われたとしたら、あなたならどうする。
 信用しないで、疑うな。という矛盾をまず突きつけられるの。
 確認するために、そのピラミットの渦の中にまずは入っておいでと誘うの。
 国や企業がしたがらない福利厚生を歌って、僕たちが保障してあげると言いながら、八百の保障を掲げて、継続的な搾取を目論んで、ぽっかりと開いているかもしれないのに、誰が入ると思うの。自由はあるの。入る入らないの。先に入ったものが搾取したいが為のピラミットだとしたら、後から入ったものは、その次のものを犠牲にするということがまず前提にあるの。そこから搾取することに全集中しろと言われているように聞こえたの。まずは、入ってみないとわからないと言われている人を見ながら。俺先に入ったものが勝ちなのだというシステムなのだから。

 例えば、大狼という名の国という狼がいてね。
 毎月、税金というものを搾り取っていながら、自分たちの管理できないマイナンバーカードを持っていないと選挙のバラマキの代わりの税金から出すだけの臨時支給の三万円は支給はしないといってきているのも同じ。十万円を子供がいる世帯にだけ支給するという一見慈善的なやり方も同じ。望んでも子供ができなかった人はどうでもいいと言っているようなものに見えるの。すべての人に再分配したいというならば、それは、あまりに格差を生むように仕組んでいるように見えるの。差別にしか見えないの。自分たちのいうことを聞かないものには、利益は回らないようにしようとしているの。
 自由を奪うなというの。マイナンバーなどいらないというものを爪弾きにするなと言いたいの。すべての人に再分配をしたいということが本当に腹の底にあるとするならば。
 口先だけの狼はピラミットの上で寝そべっているとしたら。
 新参者の、すべての人に二十万円支給すると言っている方に人は流れていくでしょう。まだ、ましだからと。
 お金はすればするだけ得になるのを知っているのに、税金をかき集めてそれを再分配しているポーズをとり続けている国会議員という名の利権集団は、すべての人に行き渡らせようとせずに、自分たちの利益にかなうものしかやらないという。私物化しているの。国を。役人も同じく、例えば流行病の「王冠」の演出で、人々を思いのままにうごかせる道具を手に入れたの。マスクをして、口封じをしているのも象徴的だわ。
 何しろ、狼の口が見えないように、無意識的なもののように言えるの、マスクが。
 インフルエンザで死ぬ方のほうが多いのに、そのインフルエンザさえも「王冠」にすり替えられ、カウントされ、毎日、王冠になった人、死んだ人を数えさせるの。
 メメントモリ、メメントモリ。と突きつけてくるの。わざわざ、嫌がらせのように、大きな拡声器を静かな村に取り付けるように。
 狼の口が舌なめずりをして待っているの。声を上げているの。
 管理社会の到来を待っているの。みんなで次の未来へと嘯きながら、超管理社会の到来を今か今かと待ちわびているの。
を見ているの。

アッコちゃんは、秘密が好きなのだ。狼の秘密のようなものを語り尽くしたいのだ。

狼が出たぞと言いたいの。

僕は言った。