粉雪が降り出した
自分より少し大きくて
手のひらくらい幅を利かせた杉の板
三枚で三角柱にして荒縄でしばる
その三角形の空洞に
茅の袴を詰め込んで
火をつける
狼煙が上がると
火が駆けずり回り
内側だけがどす黒くただれていく
もう耐えられないと火がてっぺんから首を出すと
砂時計のように
上と下をひっくり返した火時計は
杉の記憶を黒く塗りつぶし
杉の板を生半殺しにした
老婆の肌のような土壁を
黒光りする鎧板となり
守るのだと
言い聞かせながら
冷水をぶっかけては
火あぶりとなった
魔女狩りの後に
また新しい三角柱の生贄を捧げるように
杉の板を焼き
焼き杉を作るのだった
自分より少し大きくて
手のひらくらい幅を利かせた杉の板
三枚で三角柱にして荒縄でしばる
その三角形の空洞に
茅の袴を詰め込んで
火をつける
狼煙が上がると
火が駆けずり回り
内側だけがどす黒くただれていく
もう耐えられないと火がてっぺんから首を出すと
砂時計のように
上と下をひっくり返した火時計は
杉の記憶を黒く塗りつぶし
杉の板を生半殺しにした
老婆の肌のような土壁を
黒光りする鎧板となり
守るのだと
言い聞かせながら
冷水をぶっかけては
火あぶりとなった
魔女狩りの後に
また新しい三角柱の生贄を捧げるように
杉の板を焼き
焼き杉を作るのだった