明鏡   

鏡のごとく

咸宜園

2018-09-14 21:50:27 | 茅葺
咸宜園の補修。

定期的なスパンで補修することによって、そのものを保ち続けることができるということ
は確かなことである。

穴が開くとするならば、その穴にさし茅をさすやり方があるということ。

アバカで程よく束ねた茅で穴を埋めつつ、その周りにも長めの茅と短い茅を絡めるようにさしていき、ほめ板で叩いては整え、余分なものをそぎ落としてはハサミで整えていく。

歯に穴が空いたら、そこに銀歯を入れるような。かてい。

水切り

2018-09-10 20:05:14 | 茅葺
道路側の面、水切り三段目。
妻側、しゅうぎをつけてもらい、水切り三段目手前。
長よしを一番ほこ竹で押さえていく。
足場が狭く、水切りの軒下の方に頭を入れることもままならず、足場をずらして軒下に入って作業を行う。
からすで引き出して、軒叩きなどで叩いていく途中まで作業が進んだ。
水切り三段目を少しだけ整えさせていただき、毎日、新しい何かを教えていただけることに感謝している。
怪我から回復して、命もまだ幸い繋がっているだけでも感謝なのであるが、さらに、この仕事をさせていただけることに、心から感謝しつつ、幸せをかみしめている。

「さっそくのみんのす」

2018-09-07 19:36:44 | 茅葺
さっそくのみんのすとの遭遇があった。

小城羊羹の店舗に、その耳はあった。

しかも、12個も。

親方は全くもって魔除け的だよね。

と仰っていた。

馬の耳は、茅をトタンで覆っていた。

ピンとはねた、聞き耳。

生きている茅葺。

「怪獣はささやく」パトリックネス著 シヴォーンダウト原案
の、木の怪獣を思い出していた。

見方によって、立場によって変わる真実の物語を。
私の真実は、あなたの真実ではないとしても。
それは、誰かにとっての真実であるのだというような物語を。
私の真実は、目の前にあり、心の中にもあるのだというような。

今にも、動き出しそうな、茅葺の屋根を見ながら、いろいろな思いがよぎった。