明鏡   

鏡のごとく

こんな日に

2010-04-29 17:17:45 | 
こんな日には「生首」を読む

あんまりに天気がいいから

高宮の坂道を歩いていた

風は影の方からふいてくるらしい

どこまでもとんでいけばいい

いきばのない生首たち

空からかついでいるやつらをみて

くらいつきそう

そのおもい

はれたらいいが

こんな日に


境内では

白髪の女が一人 
 
石の上に敷物をしいて座っていた

呪い殺すように

下を向いては

低い声で祝詞をあげていた

子どもの手を引いて

その横を通り過ぎた

とおめいな生首になったみたいな

こんな日に