嘘をつくことの意味から学習する
我々人間は、今迄生きて来て、嘘をついたことのない人はいないだ
ろう。言い換えれば、人間は嘘をつかずに生きていくことはできな
いのである。例えば「君なんて嫌いだ」「そのネクタイ趣味がわる
いな~」など、思うままに言っていたら、社会の中で生きてない。
また、自分自身に嘘をつくこともある。素敵な女性にふられた後で
「ふん、女なんていくらでもいるさ」と自分に言い聞かせる。所謂、
心の防衛機制である。つまり、適度にウソをつけるというのも、知
的レベルの高さと、心の健康の表れである。
嘘には、様々なものがあり、落語や小説は嘘の話ですが、人々は喜
んだり楽しんだりする嘘話です。また、自分が他人と比較して自信
がない時など、つい嘘をついて虚勢を張ったりする。だれでも多少
は経験があると思う。また、つい発してしまった嘘で話が拗れて
いまい、また嘘を重ねてしまい、責任回避のためにまた嘘をつき、
最後に嘘つきのレッテルを貼られる羽目になる。このような嘘は
最悪で、絶対に避けなければならない嘘である。
人間は、何らかの形で得になる言動をとる。自分の得になったり、
他者の得になる(それが自分の喜びとなる)ような行動をとる。
つまり「学習」である。
我々は、思わず嘘をつくことがあるが、その過ちをごまかし続け
る人と、素直に過ちを認め心から悔いてわびる人と、どちらを受
け入れられるか、その答えは云うまでもない。