北京冬季オリンピックのゆくえ
あと2ヶ月と迫った北京オリンピックが、ここへ来てボイコットで中止になるのではと騒がれている。
その背景には中国の女子プロテニス選手が、共産党最高指導部の前副首相から性的関係を迫られた。
このことを告白した選手が、その後行方が分からなくなったことが原因のようだ。
代表選手達のことを考えると、参加をボイコットすることは適当でないと思う。
「外交的ボイコット」つまり首脳や政府使節団を送らない国が出る形で落ち着くのではと思う。
中国政府はこの件につては沈黙し、更に「スポーツに政治を持ち込まない」と反論している。
しかし、これは新疆ウイグル自治区の弾圧や今回の失踪事件のような「人権問題」である。
また、IOCのバッハ会長に対して不満の声が多くなっている。
音信不通のはずだったテニス選手と緊急に電話対談を行ったことが報道され話題になっている。
北京五輪中止を避けたいバッハ会長と中国政府が手を組んだパフォーマンスに見えなくもない。
現時点での私的考えは、北京五輪は予定通り開催される可能性が大きいと思う。
しかし、「外交的ボイコット」は既に欧米などが検討していて数か国の可能性はあるだろう。
日本もアメリカに追随することなく独自の立場で検討すべきである。
新型コロナの新たな変異株が世界中に拡大している中、その感染状況によっては中止もあり得る。
いずれにしても、IOCと中国政府の今後の動向に世界中が注視していることは確かである。