昨夜からタラタラ過ごし、吉村昭の『漂流』を読み終えた。
中心人物の長平は一年半もの間全く一人で過ごしていたけれど、
神仏への祈りを欠かさないようにして、正気を保っていられた。
恐らくそうした支えがなければ、自殺してしまっただろう。
大岡昇平の『野火』にしても、信仰の問題が絡んでいた。
すがると言うと余りよくないイメージだが、
人にはすがりつけるものが要るのが常なのかと考えさせられた。
本を読み終えて勉強を始めたものの、集中力が全く持たなかった。
ロシア語の名詞の活用だけ復習して横になった。女性名詞の複数形の変化が苦手だ。
ロシア語教材 学習時間 累計時間
自習 40分 696時間45分
いまは体の具合を良くするほうが大切だ。
今晩はスペイン語講座もロシアゴスキーも見ないで、大人しく寝よう。
コメントありがとうございます
「漂流」読みました
水も沸かない無人島で生きる工夫をしながら
何度も島を脱出しようと試みたけど
孤独の恐怖にたくさんのアホウドリに掴まって
飛んで行きたいと言う妄想まで抱くようになっても
生きる事を諦めなかった精神がとうとう最後は
黒船に助けられ無事脱出できた話ですね
吉村氏は好きな作家の一人で長編が面白いです
印象的だったのは「長英逃亡」上下巻あります
他に「仮釈放」など彼は社会派小説を書きますね
『漂流』の主人公たちが流木を集めて作った舟で島を後にする姿は、
読んでいて胸が熱いものに満たされたました。
吉村氏の本は他には『熊嵐』と『彰義隊』しか読んだ事がないのですが、
単に史料を調べるだけでなく、現地に赴いて綿密に取材したりなど
して書いているそうで、ぐいぐい引き込まれます。
次は『桜田門外の変』を読もうかなと思っていましたが、
『長英逃亡』も調べてみたら面白そうですね。
吉村氏とは別に、面白いというと不謹慎な内容ですけど、
トルーマン・カポーティの書いた『冷血』もノンフィクションとして、
とてもよく書かれている本だと思います。未読でしたらお勧めです。