キリンの赤ちゃん生まれる

先週、京都市動物園のアミメキリンが妊娠中で出産はもうすぐだと書いたけれど、7月28日夜、無事、オスの赤ちゃんが誕生した。
 母親の未来(みらい)は今回が初産。分娩開始から出産まで約2時間かかった。赤ちゃんは、生まれてから約40分後に立ち上がったという。
 生後4日目にあたる今日、動物園を訪ねてみた。
 赤ちゃんキリンはすでに1.8メートルの高さがあって、生後40分で立ち上がったくらいだから当たり前だけれど、首を高く伸ばしてしっかり歩いていた。ヒトや、肉食動物である猫の赤ちゃんなら、生まれてすぐは何もできなくたって親が守ってあげられるからかまわないけれど、草食動物は、自然界において常に敵に狙われている。生まれてすぐの赤ちゃんさえ、自らの身を守るために自力で立って、走って逃げなければならない。
 赤ちゃんキリンは母親の未来と一緒に、床にわらの敷き詰められた屋内の飼育施設の中で、寄り添ったり離れたり、親子の時間を過ごしていた。が、お父さんは隔離である。父親の清水(きよみず)は、外をぶらぶらして水を飲んだり、ときどき、柵をへだてた向こうの檻から顔を覗かせ、妻子の様子を見たりしていた。
 母親の未来は、右後ろ足の網目模様にハートの形があることから、カップルのあいだで「幸せを呼ぶキリン」と人気があるそうだが、新しく生まれた赤ちゃんにも、おなじ右後ろ足にハートの形が見つかった。数え切れないほどの模様の中から、偶然の一個を取り上げて、乗せるほうも乗せるほうなら、乗るほうも乗るほうだとひねた見方をしてしまうけれど、そういう模様の形が遺伝されるという事実は、猫の毛の色が親子でまったくばらばらだったりすることなどを考えると、なかなか興味深いと思う。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )