時事通信社によると,広島県東広島市で2012年、市立中学2年の男子生徒=当時(14)=が自殺したのは教員らの不適切な指導が原因だとして、両親が昨日(6月11日),市などに計約1億1700万円の損害賠償などを求める訴訟を広島地裁に起こしたそうです。
訴状によると、生徒は12年10月29日、休み時間の出来事について複数の教員から指導を受け、野球部の活動に参加できずに下校。帰宅途中に近くの公園で自殺した。生徒はそれまでも、反省文などの指導をたびたび受けていたそうです。
原告側は、教員らが1年前から精神的に追い詰める指導を続け、自殺当日も精神状態が悪化していると認識しながら1人で下校させるなど、配慮を欠いていたと主張しているそうです。
この種の事案,「指導死」事件とされることが多いですが,指導死という言葉は不適切だと思います。なぜなら,指導死と言ってしまうと,教員がその熱心さのあまり,指導が行き過ぎただけなのだ,悪いのは,指導を受けるようなことを行った児童・生徒(被害者)だ,と受け取られてしまうからです。
とにかく,児童・生徒を追い詰めて自殺に追い込む事案,埋もれているものも,できる限り発掘し,報道して,現場の教員に認識させることが必要です。