明日の葉っぱ(8×8)=69

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メランコリー 梓みちよ

2021-11-21 17:13:00 | 僕の音楽日記

1976年に発表された
名曲
メランコリー
喜多条忠さんの作品の中でも
秀逸な作品とでもいえる



緑のインクで手紙を書けば
それはサヨナラの合図になると誰かが言ってた

こんな歌い出しだったから
好きな人には
緑のインクで手紙を書くのだけはしないと
思ったものでした。
サヨナラの合図になる
なんて
出だしから
グッとくるワードが


女はおろかでかわいくて
恋にすべてを賭けられるのに
秋だというのに恋もできない
メランコリーメランコリー


「女」は愚かで可愛くて恋に全てをかけられる生き物なんだと
刷り込まれた気がする。

そして
秋という季節は
人恋しさを感じる季節だから
恋をしたくもなるのだろうか?



それでも乃木坂あたりでは
私はいい女なんだってね


この時代
東京での
乃木坂という町には
こうした
落ち着いた大人たちが
情熱を傾けていた時代があったのでしょうか?

腕から時計をはずすように
男とさよならできるんだって
淋しい 淋しいもんだね

まるで昨今の恋愛事情を予期してるような
フレーズ
この頃はまだ
腕から時計を外すように
サヨナラできるほど簡単には
別れられる気持ちと
どこか
躊躇する気持ちを残して
歌われてる感じが伝わる。


人の言葉をしゃべれる鳥が
昔のひとの名前を呼んだにくらしいわね

この歌のピカイチの掴みあるフレーズ。
ちょっとこんなフレーズは出てこない。
喜多条忠さんの詩は2番に良いフレーズがよく出てくる
典型。



男はどこかへ旅立てば
それでなんとか絵になるけれど

これは
岡本おさみさんへの
あてつけか?(笑)
喜多条さんは
旅立つことより
たたずむ方の
気持ちを書いてる内容が
多いかも…

秋だというのに旅もできない
メランコリーメランコリー
それでも乃木坂あたりでは
私はいい女なんだってね

恋人つれてるあの人に
平気で挨拶しているなんて
淋しい 淋しいもんだね


この辺はもう梓みちよさんを重ねたような表現で
良い詩には
やはり良い曲がつくもので


拓郎さん得意の
転調していくマイナーからメジャーへサビが変わり、音域が広い
拓郎節

「こんにちは赤ちゃん」での
キュートな梓みちよさんから
「二人でお酒を」への
大人の女への変身ときて

強い大人をみせつつ
愚かで可愛い、いい女のスタイルを魅せた「メランコリー」
レコーディングで吉田拓郎さんは
梓みちよさんに

「思いっきり下手くそに歌って欲しい」とだけ
言って
レコーディングをお願いしたという。
この歌のもつ
世界には
少しあばずれ感を出させるために
梓みちよさんを崩して
歌わせた
「メランコリー」
上手く歌われるより
下手くそに歌って
ヒットした。


70年代後半から80年代へのつなぎ目の歌謡界には
色んなスタイルの
色んなシーンの
歌たちが登場してきた

大人のいい女とは
学習した「メランコリー」