スパイダースのボーカリストだった
堺正章さんのシンガーとしの活躍は
少しお休みしていた感じだった。
司会と隠し芸と、
バラエティには欠かせない存在として、
むしろそちらへシフトしたかの様な
そんな中
思い出したように
出したシングルは
吉田拓郎さん書き下ろしになる
三拍子の「明日の前に」
少し、疲れている、落ち込んでいる
心は正直に作品に投影されるの
だろうか?
1975年の始まりもしくは
1974年の終わり頃にはこの作品はできているはず
7月発売のこのシングル
は当時の拓郎さんの
色々あった心を少し反映されてるのだろうか?
でもそれをわからないように
うまく自分に言い聞かせるように
自らの心に問いかけるような
人生を例え言葉にして、歌っている。
あゝ人生は…「流れ星」
… 「一人芝居」
… 「はぐれ雲」
それでも生きていくんだと
男の応援歌的な要素がある
スパイダースの盟友 かまやつひろしさんが「我が良き友よ」の大ヒットを飛ばして
それに刺激された形に見える
堺正章さんのレコードリリース。
曲的には
拓郎さんファンの中でも名曲として
あげられる歌でもあるし、
拓郎さん自らも
初披露は75つま恋 のコンサート。
夜明け前ラスト近くで歌ってます。
第3部の瀬尾一三オーケストラで堺正章さんのレコードアレンジと一緒のアレンジで歌ってました。
堺正章さんのレコードアレンジも
瀬尾一三さん。
ブラスから入るイントロの
哀愁漂う三拍子のこの歌は
カントリーフォークのバラードになっており、
男達の応援歌的な要素もある気がする。
三拍子はヒットしないという通例をもろともせず…三拍子にこだわる拓郎さんの創作ポリシーはすごい!
この手の世界は
「どうしてこんなに悲しいんだろう」
や
「流れる」
と似通った作風で、
むしろ拓郎さんの十八番。
といってもいい
この辺の柔らかさが
激しさの対局の世界観であって
拓郎さんの魅力でもある。
拓郎さん自らも「明日に向かって走れ」
アルバムでセルフカバーしてます。
76年の「明日に向かって走れ」ツアーのライブでラストに歌ってましたし、
それからライブでの披露は
その後2009年 までなかったと思う。
堺正章さんへの提供曲として
B面は拓郎さんの名曲 「祭りのあと」
ムッシュも堺さんも
男の哀愁の歌という
新たな一面を
引き出したような
作品に出会った気がする。