街角には大型客船
模した華やかなビル群の影
君の素描が夜の闇に滑る
慌ただしく時刻表を
指で辿れば
そこだけ空白の都市
行き先を告げずに
飛び乗った
空色の列車
金属音が子守唄
奥歯に噛みしめた独り言
呪文のような繰り返し
1から10までのコマ割りに
ありふれた動作が、僕を迷わせる
ホントのキモチ
言えない気持ち
嘘からでた
まこと だから
今は言えないよ
順番待ちの夢への行列は
手荷物だけの軽いものだから
華やいだ都会の暮らしを
捨てられないのも寂しい
僕の心はガラス細工
割れて落ちてく深海へ
輝きを失って埋もれる
いつまでもそこには
いられない
明かりを放つ
君の鱗がキラキラと
僕を照らしてくれたなら
昨日の自由さを
隠すことなく
話せるさ
ホントのキモチ
言えない気持ち
脈打つ鼓動は
早鐘のリズム
僕に悪くない