中学3年の時のクラスで僕は
女子にチヤホヤされるのが嬉しくて
注目浴びたくて、
ムードメーカー的なキャラだった僕がギターをやり始め
オリジナル曲も作るのに
ワイワイ騒いでたなかのM美ちゃんに詩を書いてもらったりした。
彼氏のいる女の子って余裕があるから僕みたいな彼女のいない近しい男子にも優しかったんだね…彼女は…
そんな彼女を
僕は何となく好意を持っていた。
中学を卒業してからみんな半分はバラバラになってしまって、
僕は電車で登校する高校へ
M美ちゃんとも離れ離れになってしまった。
でも、連絡取り合ったりしてたのか高校になっても、僕は彼女の家に学校帰り寄らせてもらったことが何回かあった。
多分僕らのギターの演奏したカセットを聞かせるのに彼女の家に寄らせてもらったのだろう。
彼女はサバサバした性格で
それでいて小悪魔的でもあり、
彼氏がいるから
僕と付き合うという選択肢もなく
でも、僕の中では「好き」「好意」の狭間で元クラスメイトという立場で彼女の家に寄らせてもらってた。
彼女も〇〇ちゃん(僕の事をみんなそう呼んでた。)が来たよ
ママ。と
彼女は母親のことを「ママ」と呼んでいた。いいところのお嬢さんだった。
でも、そんなところ鼻にもかけず結構気さくな彼女。
よくケラケラ笑う
チャーミングなところもあり、
そんなところに僕は惹かれたのだろう。
その日も彼女からの詩に曲がついたからその音源のカセットを学校帰りに一駅前で降りて
駅からの長い登り坂の上
いわゆる山手の一戸建ての立ち並ぶ
住宅街へと向かった。
「ママ!〇〇ちゃん来たよ」
「ママ、〇〇ちゃん私の詩に曲つけてくれたんだよぉ」
「まあ、いらっしゃい!いつもM美がお世話になってますね」
上品は家庭への憧れ
うちとは大違い。
場違いな感じと
おもてなしを受けてる優越感的な
心地よさが混ざり合って
彼女への好意は高まる一方。
お近づきになりたいという感情だったのかなあ
不思議な感覚だった。彼女になって欲しいとは違うし、男女の友達という感覚。
恋愛感情までいかないまでもいいなと思う。
これが本当の
友達以上恋人未満
っていう感じ。
そんなM美ちゃんは中学の頃から
ユーミンが好きで
垢抜けた彼女を
僕はユーミンと重ねて見ていたようだ
彼女の世界観が好きで
僕と真反対の側にいる
そこへの憧れ。
僕は仲間とライブをやる時も
彼女に協力を仰いだり
ライブの参加を頼んだり
僕や友達のトシくんに彼女紹介してと頼んだり
高校時代はそんな
交流だった。
彼女の家はお金持ちだったから彼女は高校は
私立の女子校に通ってた。
お金持ちを鼻にかけず
気さくな感じのいい彼女だった。
僕は彼女に近い男友達として
いつまでも彼女の側にいたかった。
少なくとも高校時代
僕が彼女が出来るまで
女友達という恋愛関係に発展
しようのない極めて
僕にとって珍しい存在の彼女だった。
そんなユーミンに似た彼女。
拓郎好きな僕。
水と油だったからいい関係だったのか?
この季節
卒業シーズンになると
いつも思い出す。
荒井由美さんの
「卒業写真」
彼女が好きだった
荒井由美のアルバム
コバルトアワー
彼女の家の居間で彼女がピアノで弾いて聞かせてくれた
歌。
「卒業写真」
♪人混みに流されて
変わってゆく私を
あなたは遠くで時々叱って
あなたはわたしの青春そのもの
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