人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

かおるちゃんの一生

2023-11-17 15:43:29 | 友達
かおるちゃんの奥さんのあと
を追うようにかおるちゃんが
亡くなった。

かおるちゃんは
東農村から若狭湾の農家へ婿
養子の道を選んだ。ところが
奥さんが白血病で短期に亡く
なった。

さらかおるちゃんも交通事故
で亡くなった。

かおるちゃんは若狭の農家へ
婿養子に入って、関電の原発
で働き、後を継ぐ子を残した。

私は後にお墓詣り行った。

涙しながら事情を説明するする
娘さんのなにをかを詫びる声は
聞き流した。

どんな事情があっても、かおるち
ゃんは亡くなった。

お経をあげた。

さよなら、かおるちゃん。
短い一生やったなあ。




かおるちゃん頑張る

2023-11-06 21:00:58 | 友達
かおるちゃんは原発に就職した時に
舞鶴から京都に遊びに来た。

若狭のある農家に婿養子入ったかお
るは200万円だったか400万円だった
か貯めたといっていた。

しんどかったといっていた。すでに
女の子をもうけていた。
奥さんは一人娘だったのでいっちゃ
悪いが婿養子の役目を果たし、さ
らに倉を作ったと嬉しそうに話して
いた。

かおるちゃんがくもった声で電話を
掛けてきた。
妻が白血病で東舞鶴の病院に入院し
た、と。

電話の向こうでぽつぽつ話すかおる
ちゃんの顔を思い出す。
彼は背が高くなくがっしり体付きだ
った。農村青年そのもの。
仕事は農作業と原子力発電所の仕事。
私には想像もできない離れた内容の
仕事だった。

かおるちゃんの人生

2023-11-06 10:24:00 | 友達
第2次大戦末期のころ、私たち一家は
京都市内から、京都府の東舞鶴へ移っ
た。父の職業は学校の先生。京都府教
委から、東舞鶴の旧制中学校校長へ異
動した。

一家は校長官舎へ引っ越した。
いきなりの田舎暮らしは都会から来た
ものには珍しいことばかり。

そんなころ同級生の「かおるちゃ
ん」と親しくなった。

都会っ子にとって、オタマジャクシな
んて初めて見る小動物で、すぐに手足
が生えてカエルになるんや、とかおる
ちゃんは教えてくれた。

仲良くなったかおるちゃんとは長く付
き合った。

私たち一家は再び京都へ戻ったが、
かおるちゃんの訃報を聞いたのはお互い
青年になってからであった。

かおるちゃんの短い人生には婿養子とし
ての苦労が詰まっていた。