ビレッジのサロンにピアノが入ってから、
ある女性が毎朝練習している。
女性は90だそうだ。
ご主人は近く100を迎える。
ビレッジはサ高住なので年寄りが住む
一種の老人ホームだから、90の人が
ピアノ入門といっても誰も驚かない。
「がんばりなさい」と応援を送るだけ。
女性は熱心にピアノの鍵盤に向かってい
る。いまではベートーベンの「歓喜の歌」
が弾けるようになった。しかも「ど、そ、
どそ」の左手も使って。
市内の楽器店が講師を派遣してのピアノ教
室だが、頭脳を使うので、認知症予防にも
なるというお誘いだ。
いまのところ、入門は少ないが、90歳の女性
は続きそうだ。健闘を祈ります。