和歌山県田辺市の中学生たちが、東北大震災で甚大な被
害を被った岩手県釜石市を訪れている 。
近い将来、東南海地震の発生による津波災害が予想され
る和歌山の沿岸住民は災害から身を守る方法を日夜探り
続けている。
だが、大自然の威力は小々の人間の知恵ではとても太刀
打ち出来るものでないことを東北大地震が教えてくれた。
とにかく逃げるしかない。
逃げることで生きられる。
ここまで、分っていて釜石を訪れた田辺の中学生たちであった
が、釜石の実情見て聞いて息を吞んだ。
もし、地震が起こったなら近くの幼稚園の子供を連れて逃げよう、
お年寄りをおぶって逃げようと考えていた。
そんなことができるのか。
自分の危険をさしおいて、人を助けることができようか。
田辺の中学生たちは、考え込んだ。
大津波には縁がなさそうな京都の中心地。福井県の海べりに、
たくさんの原発があるんだよ。
地震による大災害とともに襲ってくる放射能の危機。
考えたこと、あります?