人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

大晦日の京都は雪景色

2010-12-31 13:49:38 | 京都の名所
京都の冬は寒くてこたえます。今朝はとくに冷えると
思ったら、外は雪景色でした。真っ白になった京の町
をながめながら、幸運な1年を思い浮かべました。


大晦日はどこにも出まいと思っていたが、外の雪を撮ろ
うと急ぐあまり、眼鏡をふんずけてしまった。

眼鏡のレンズが飛び出し、枠も曲がっている。素人で
はどうにもならない。外へ出るのはいやだが、眼鏡なし
では、どうにもならない。

ふしょうぶしょう、メガネ屋のあるIスーパーへ車を走ら
せることにした。久しぶりの雪路での運転。

前後に車がいないことを確認してから、試しに、時速40
キロほど出して急ブレーキをかけてみた。1メートルは滑
った。

前に車がいたら、衝突、後ろにいる車は追突したであろう。
この感覚を確かめてから、スーパーへ行った。

スーパーは食料品を買う人で大変な込みよう。あ、コメ
がなかったんだ。

コメを持ってレジへ行ったら、袋を出してくれなかった。
行きつけのスーパーはレジ袋をだす。その代わり、ポイン
トカードを出さない。

メガネ屋に行ったら、難なくメガネを直してくれた。
やはり餅やは餅や。しかも、無料。

*******        ********

さて、1年前を振り返ると、去年の大晦日は悲壮な思いで過
ごしていた。

年を明けて、正月4日に入院、6日に食道がんの手術、さ
らに14日には胃がんの手術を予定していたからだ。

覚悟は決めていたが、暗いことしか思い浮かべることはでき
なかった。

ところが、ところがである。

今年の大晦日は、元気に生きている。
胃はないが、ぴんぴん生きている。



お稲荷さんのお陰。

それもある。

手術してくれたM医師、Y医師ら医師団。手術や手術後も無痛
で過ごさせてもらった女性麻酔科医、ショコタンはじめ看護に
あたっていただいた看護師さんたちに感謝とお礼を申し上げます。

何回となく遠路足を運んで励ましてくれた娘夫婦、兄弟たちにも
世話になった。

心配してくれた友人、知人。テニス仲間、フルート同人、吹矢
の仲間たちの励ましは心強かった。

私に力と勇気をお与えいただいた観音様、阿弥陀様、病院裏の
お地蔵さんに合掌を捧げます。

そして、私の貧しいブログを読んでくださった方々に心から
お礼を申し上げます。

書くことにより、それを読んでくださる人がいることで、どれほど
意欲が湧いてきことたか。


皆さまのご多幸を心より、お祈り申し上げます。

ありがとうございました。来年もよろしく。
                        合掌



看護師「ショコタン」

2010-12-30 20:07:07 | がん治療
ショコタンはこの病棟に来てまだ1年の若い看護師です。とっても働き者で
笑顔を絶やさず、患者に接しています。

ショコタンだけでなく、この病院はどの看護師さんも優しいのです。でも、
彼女たちの仕事はやさしいものではありません。治療に、看護に小走りで
す。

以前、入院していた時とは違って、病棟を回る看護師たちはみな小さな
パソコンを持っています。運搬車、あれなんというのかな、薬やら注射器
を積んだ押し車にパソコンを乗せて運んでいます。

「大変だな」と思うのですが、パソコンには患者のデータが全部入っている
ので、手術や投薬など治療に関することなど、間違えることはほとんどない
そうです。

ショコタンは私がつけたあだ名で、名札が「**祥子」でした。

ショコタンは優しいばかりではありません。

食道のがん手術をしたあと、2,3日経ってから朝食で、別に購入した栄養
価値の高いスープ温めようとしたところをショコタンに見つかりました。

「病院食は栄養士が患者の状態に合わせて作ります。他の物を食べると
影響があるかも知れません。口にするのはやめてください」

ショコタンに笑顔はありませんでした。

年を取ると、ずうずうしくなります。わがままがでます。ショコタンはビシ、と
そこをつきました。
 
いうことはありませんでした。

速読してなにが面白い

2010-12-24 00:48:37 | 判断は勝手
本を早く読むことを自慢する人がいる。だから? コンピューター
のように計算の速い人がいるだろうが、人間の頭は、ものごとを
覚えた尻から忘れるように出来ている。また、忘れなければ大変だよ。

目から入って来た情報を全部覚えることは不可能だ。電車に
乗って通過する景色を覚えようとするのに似ている。

昔、大学教授は専門バカと言われたものだ。専門知識はすご
いが、一般常識に欠けるという意味だ。いま、そんな先生は少
ないだろう。タレントのような先生がもてはやされる時代である。

速読の話であった。先生の研究室には山のような図書が積ん
である。かれらは速読の名人である。先生は自分の研究分野
に必要な事柄を早く見つけたい、だから、山のように本が積ん
であっても、ポイントだけしか読んでいない。

研究者たちは、一度読んだ本を捨てようとしない。読んだことは
すぐ忘れるから。また、情報や資料は手近なところに置いておき
たいからだ。本がなかったら、不安でしょうがないのが先生さ。

速読の話であった。本を沢山読むことと、早く読むことは違うのだ。

シェークスピアの舞台を2時間かけて観る。面倒くさいから、ダイジ
ェストを10分くらいで読む。

人に聞かれたら、「あー、あれはこんなはなしだよ」
「戦争と平和」 それなら、知ってる映画観たし。こんな内容やし。

夏目漱石。「心」 読んだよ。速読でね。

ひどい。古今の名作をたっ、たと読んで内容を知ったと云わないで。

そんなものと違うか。速読とは。大学の先生のようにはいかんさ。





伏見の稲荷大社お化粧直し

2010-12-17 21:30:27 | 新装開店
伏見のお稲荷さんが美しく甦った。来年迎える
鎮座1300年祭りに向けての大修理が着々と進めら
れ、これで、新年を迎える用意ができた。

朱塗りの大鳥居。総門、神殿がまばゆい。



使者のキツネは前のまま。



門前の商店も協賛の売り上げをねらう。




師走の伏見、竜馬熱冷めず

2010-12-11 20:03:46 | 京都の名所
NHKだけが終わったぜよ。京都観光の穴場、伏見
には、龍馬ゆかりの旅籠も人でいっぱい。「おいでや
す。




とくに《旅籠》の寺田屋は相変わらずの人気。



庭で龍馬遭難の説明を聞く観光客



寺田屋近くには物資を運んだ濠川があり、川ととに
整備されている。静かな流域。


伏見の酒蔵群が並ぶ。



商店街の龍馬通りにも観光客。




伏見には17の醸造元があり、幾種類ものお酒が並ぶ。


かっぱ「黄桜」のキャラクターの河童も「お越しやす」。

最も京都らしい百万遍、京大界隈

2010-12-05 23:31:34 | 京都の名所
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観光地以外で最も京都らしいところといえば、百万遍を
挙げたい。地名のゆかりの知恩寺や京都大学がある。
初冬の半日をぶらついた。

地下鉄今出川駅から、東へバスで10分、百万遍の交
差点に着くと東に如意ヶ嶽山に大文字の《大》が見える。



東北側に《知恩寺》がある。



知恩寺は法然上人の御影を安置する由緒ある寺院。
1331年に疫病が流行った時、時の上人が称名(南無
阿弥陀仏)を百万遍唱えたことから地名の由来となった。

堂内には大きなお数珠が下げられている。
毎月15日に境内で「手づくり市」が開かれる。

さらに東へ行くと、古本屋、中華料理店、食堂
などが並ぶ。そのうちの一軒でお昼をした。食
べ応えのあるチキンカツは(460円)胃のない
私には食べきれなかった。さすが学生の街。


歴史を感じさせる喫茶店もある。

交差点を南に下ると両側に広大な京都大学の
キャンパスが広がる。
東大路通りに面して「京都大学総合博物館」がある。



館内にはボルネオ島の熱帯雨林を再現した
「ランビルの森」や京都の北部に位置する「芦生の
森の花と虫たちの世界」のコーナーがある。
学術標本資料260万点を数える本格的博物館。
大人400円の入館料が必要。



週末は「こども博物館」が開かれる。


京都文博でアルゼンチンタンゴを聞く

2010-12-04 23:34:15 | お勧め
改装のため、6日から休館になる京都文化博物館の別館で、
女性だけのアルゼンチンタンゴバンドによる演奏会を聞いた。
別館は元日銀支店で、明治時代を偲ばせる建物。

簡単に博物館別館の紹介をしよう。



完成したのは明治39年(1906年)で、重文に指定されている。
事務室があった広い部屋が、コンサートなどに利用されている。
本館は7階建てのビルで、京都ゆかりの作家による美術館、
フイルムライブラリーはじめ江戸末期の京の町屋を復元した家屋、
店舗(写真)などがあり、市の中心地でもあり多くの市民が訪れ
ている。



改装は常設展示室を中心に行われ、来年7月まで、休館となる。


さて、演奏会を開いた楽団はのは「タンゴ アルコイリス」。女性
7人がメンバーで、バイオリン2、ビオラ、ピアノ、バンドネオン、
コントラバス各1の編成だ。2007年に結成された。母体は京都
を拠点に活動する「オルケスタ アストロリコ」。
 
「アストリコ」にはバンドネオンの名手で、タンゴ界伝説のマエス
トロとして知られるの門奈紀生氏がいる。全てのメンバーが門奈
氏の門下生である。

私は前にがんを治療した時だから、かれこれ20年経つだろうか。
アストロリコ発足当時からのファンである。しっかりした技術の
本格派で、新鮮なアンサンブルに感心したものである。

アルコイリスノ演奏は、ピアソラの「リベルタンゴ」で始まったが、
母体の楽団がピアソラを得意としている。

「リベルタンゴ」はCMで有名だが、これがタンゴかと思うほど
リズムが難しい。演奏では少々がさついた感じ。会場の天井が
高く、マイクなしの舞台なので、音があちこち飛ぶのであろうか。

おなじみの「淡き光に」で、我に返った。タンゴはオーソドックス
な曲から始めた方がいいのでは。「夜のプラットホーム」「ジェラ
シー」はアストリコ伝統の音楽で、全く受け継いでいる。

「ジェラシー」はいつもは麻場利華さんのバイオリンが見事だが、今
回は外薗美穂さんが弾いていた。この人のバイオリンもすばらしい。
1回聞いたら忘れられない。

すごいと思ったのは、田中香織さんのバンドネオン。2006年から
始めたとパンフにある。わずか5年くらいここまで弾けるものか。あと
で演奏に参加した門奈さんと一歩も引かない確かなテクニックに驚嘆
した。

平花舞依さんは、前は平井かほるさんと云っていた。名は変わっても
アストロリコ、アルコイリスで支柱的存在。この夜もMAIさんのピアノは
冴えわたっていた。

アルコイリスはしっかりとした本格派アルゼンチンタンゴ」のアストロリ
コの伝統を受け継いでいるといえる。目をつむって聞いていると、アス
トロリコと間違うほどだ。

門奈さんはほかにもバンドネオンの複数の若手プロを育てている。

一方、聞く方は相変わらず年齢が高い。年齢層がさらに高くなってい
るようだ。

臘八摂心に感激の気持ちをみる

2010-12-03 22:08:04 | 本は 面白い
大いに売れ行きがいいという<ニーチェの言葉〉に"もっと
喜ぼう"という項目があった。私はもう一つ、「もっと感激しよう」
を追加したい。

ニーチェ先生は<遠慮せず喜ぼう、笑おう、にこにこしよう〉と
おっしゃる。喜べばくだらないことだって忘れることができる。

体の免疫力だって上がる、と。なんと、病院で読んだ本と同じ
ことを指摘されている。

最近、喜ぶことが少なくなった。と思う方が多いと思う。この
場合の喜びとは、子供が生まれた、進学した、宝くじに当たっ
たといった出来ごとではないか。

確かに、テレビや新聞を賑わすニュースはろくなものはない。
喜ぶ出来事が少ないといったところか。

そうではなくて、もっと身の回りに喜び、感激するものはないか。
あったら、素直に喜べとニーチェ先生。

《臘八摂心(ろうはつせっしん)》といって、いま禅宗の修
行僧たちは8日間の座禅三昧の修行を続けている。

臘とは12月のこと。8日はお釈迦さまが悟りを開かれた日。
座禅は午前3時から夜9時まで及ぶ。

修行僧たちはお釈迦様の境地を得ようとする。

そして、修行が明けた日。これは感激だそうだ。一木一草が匂う。
大自然の息吹を感じるのだそうだ。

われわれにはこういった修行はないが、季節はあるし、自然は取り
巻いている。

人間の営みも悪いことばかりではない。
少なからず、ほっとするものがあるはずだ。

喜ぼう。さらに感激しよう。生きる喜びにつながればこんなうれしい
ものはないと思うのだが。

私はがんから、いまのところ脱出している。
うれしい。大感激だ。