京都楽蜂庵日記

ミニ里山の観察記録

ニホンミツバチの分蜂偵察

2013年05月11日 | ミニ里山記録

分蜂の季節になると、待箱にニホンミツバチ(Apis cerana japonica)の偵察蜂がやって来る。偵察蜂は巣の位置、大きさ、巣口の広さ、内部温度などを総合的に判断するようである。そこが定住するのに好適であると判断すると、もとの巣に帰り強烈なダンスで他の仲間にアピールする。そのうちどんどん偵察蜂の数が増え、巣口の出入りだけ観察していると、すでに分蜂群が入ったのかと錯覚する程になる。これは、だいたい2−3日がかりで行われ、いい場所には占有権を主張するためか、偵察隊の一部が夜中も居残るケースがある。同じ箱の中で違ったコロニーの蜂がであった場合、2匹がくんずほずれつの取っ組み合いをする。住処をめぐる社会性昆虫の種内競争といえる。

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イタドリ (虎杖)

2013年05月11日 | ミニ里山記録

タテ科の植物。別名スカンポ。「蓼(たで)食う虫も好きずき」の蓼。この季節、郊外にハイキングに行くと、大抵、子供はもの知り顔の大人にこの植物の酸っぱい茎を食べさせられる。

イタドリが海外、とくにヨーロッパで猛威をふるっている事が報道されている。日本でもイタドリが庭で発生すると駆逐するのにそれなり面倒だが、外国では天敵、捕食者や競争者がまったく存在せず、好き放題に繁殖している。地下茎を延ばして四方八方にテリトーリーを拡大するので、道路や家屋を破壊するなどして、イギリスでは年間200億円近い損害が生じているそうだ。イタドリはシーボルトがオランダに観葉植物として日本に持ち帰ったと言われている。写真の場所でも石垣の隙間に根を下ろしたイタドリが、競争者がいない事もあって切ても切ても毎年旺盛に繁殖する。


                イタドリの花。


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