日本経済新聞 1月16日 夕刊より
あすへの話題 俳人 黛 まどか 「雪に暮らす」
間もなく大寒を迎える。冬将軍は年末から各地に大雪を降らせているが、雪の知らせを聞くと思い出すのが、鈴木牧之(ぼくしらん)『北越雪譜』の一節だ。「雪中に糸となし、雪中に織り、雪水に洒(そそ)ぎ、雪上にさらす。雪ありて縮(ちぢみ)あり・・・雪は縮の親といふべし」。縮とは夏向きの織物で、原材料は「からむし」というイラクサ科の多年草だ。
化学繊維の普及や生活様式の変化で需要が激減し、現在本州で上布用のからむしを栽培しているのは、福島県の昭和村だけだ。(後略)
今日20日は大寒(だいかん)でした。寒かった