金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 東京都の感染者数 数学者の予見どおりに‥!

2020-07-16 06:54:38 | 金融マーケット

 以前、このブログでも紹介した政策研究大学院大学教授の土谷隆教授のレポートによれば、例え、今週末以降、7月第4週から「緊急事態宣言」を発動して、「首都圏地区の市民が、4月5月のような厳格な自粛生活へ」戻ったとしても、東京都の1日当たりの感染者数は、この夏にピークで600名を超えることになると予測しています。もし何も手を打たなければ、さらに「ネズミ算式」に増え続けるので、日々の感染者数は千名規模へ大きく飛び跳ねることになります。

 彼の論文と、東京都の感染者数の推定グラフについては、以下のサイトをご覧下さい。

 http://www3.grips.ac.jp/~tsuchiya/

 ちなみに、彼は医療関係者ではなく、政治家でもなく、数学者です。したがって、この予測モデルは、経済死がどうの、都の補助金予算がどうのといった、一切の予断を持つことなく作られていますシンプルな真実である「人と人の接する機会が存在すれば、それに応じて感染者数はネズミ算式に増加する」という絶対的な真実を、数式で予見して、現実がズバリその数式どおりに推移しているということ。

 重症患者数を受け入れるベッド数は、まだまだ余力があるのは事実ですが、感染者数の一定割合が重症化する事実は変わっていません。日々10名とか20名程度の感染者と異なり、数千名ずつの感染者数となれば、重症患者が毎日100名以上発生することになります。重症患者は数週間~数か月の治療を要するケースが多いことを考えれば、その時はもう、医療崩壊が寸前の状況ということになります。

 どこでストップをかけるか? ネズミ算というのは「まだ半分余力がある状態=翌日は医療崩壊」ということです。このことをもう一度、再認識しておきましょう。


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