世の中には、絶対に破られないと言われている記録があります。例えば、大相撲の連勝記録、双葉山の69連勝。あるいは、プロ野球の日本シリーズ連覇記録、川上巨人の9連覇などです。
この2つと同様に「絶対に破られることはない」と言われていたのが、サンデーサイレンスの種牡馬記録。これが、ひょっとすると、息子のディープインパクトに破られる可能性が見え始めている、というのが本日のテーマです。
サンデーサイレンスの種牡馬記録は、①産駒のJRA勝利数2749勝、②産駒のJRA重賞勝利数311勝、③産駒のJRAGⅠ勝利数71勝、④産駒のJRA3歳クラシック勝利数23勝、⑤リーディングサイヤー13年連続(1995年~2007年)など、どれも、それ以前の記録を倍以上突き放す、破壊的な記録を打ち立てています。サンデー以前の約60年間のJRAの歴史を、すべてひっくり返すような内容でしたので、もうこれは破られることはないだろうと言われておりました。
ところが、サンデーサイレンスの最高傑作ディープインパクトが、その記録に迫りつつあるのです。2021年6月6日現在、①産駒のJRA勝利数2422勝、②産駒のJRA重賞勝利数263勝、③産駒のJRAGⅠ勝利数64勝、④産駒のJRA3歳クラシック勝利数23勝、⑤リーディングサイヤー9年連続(2012年~2020年)。
まだ差があるように見えますが、①については年間200~250勝ペース、②は年間重賞25~30勝ペース、③は年間GⅠ6~7勝ペース、④は先日のシャフリヤールのダービー勝利で、3歳クラシック勝利数23勝となり、既にサンデーサイレンスに並んでいます。したがって、今年から来年末にかけて、サンデーの偉大な記録を次々と破る可能性が見えてきているのです。
もちろん、不安材料もあります。ディープインパクトは既に2019年に亡くなっていますので、実質的に今年の2歳がラストクロップだということ。今年の2歳馬産駒たちが、例年のようにクラシックで活躍する馬に恵まれなければ、新記録ならず、ということも有り得ます。(ちなみに、⑤のリーディングサイヤーは、さすがに、今年までの10年連続でストップすると言われています。2022年度は、すでにロードカナロアの産駒頭数が、他を圧倒する数になることが判っているからです)
上記①~④の記録については、今年の年末までのディープインパクト産駒の活躍次第で、記録更新の確度がよりハッキリして参ります。残り少ないディープインパクト産駒の活躍に注目して参りましょう!