昨日の続きであります。
競馬を良く知る方々からは、「この2頭を数字で比較しても意味がない」、「それぞれの偉大さには違いがあるため、比較するべきではない」等のご意見を頂いております。
よく判っているつもりです。サンデーサイレンスは、最初からあれほどの成功を期待されていた訳ではなく、当初から繁殖牝馬にも恵まれていた訳ではありませんでした。一方で、ディープインパクトのように、同時代にキングカメハメハのような強力なライバルがいた訳でもありませんでした。
またサンデーサイレンスの時代とディープインパクトの時代では、重賞の数も、GⅠの数も異なります。新時代になるほどGⅠも重賞数も増える傾向がありますので、単純な比較はできません。一方で、海外GⅠの数では、サンデーサイレンス産駒は3勝だけ(ステイゴールドの香港ヴァース、ハーツクライのドバイ・シーマクラシック、ハットトリックの香港マイル)なのに対して、ディープインパクト産駒は、英2000ギニー、英仏オークス、仏1000ギニー、仏ダービーをはじめ、海外GⅠ20勝と圧倒的な実績を残しております。海外遠征のノウハウの蓄積が異なるということもありますが、国内GⅠを捨ててでも、海外GⅠへチャレンジする傾向が、現代になるほど浸透していることも無視できません。
それぞれが、その時代を反映した歴史的種牡馬であることは間違いありませんし、それぞれの偉大さは別物だと理解した上で、それでも、共通項目同士で比較してみるのは、時代を超えて、この2頭の偉大さを、あらためて再認識するためにも必要だと考えたからです。
それこそ、もう、こんな親子は、二度と出てこないと思います。
とか言っていると、またコントレイルあたりが記録を塗り替えたりするので、競馬の世界に「絶対」はないのですけどね。