8月以降、リスクオフだぁ、リスクオンだぁ、と日経新聞が書いている割に、株価の変動率も、為替の変動率も大したことがありません。2019年3月末との比較では、米国株も日本株も円ドル為替も、上下3%の範囲内でしかありません。長い目で見た場合、こういう状況は「さざ波相場」に過ぎなかったと評されるはずです。
それでも、好調だったアメリカ景気に赤信号が‥とか、ウクライナ・スキャンダルはクーデターと同じだ‥とか、新聞の見出しは派手さが増していっていますが、市場はそれほど反応しておりません。その一番の理由はどこにあるのでしょうか?
その理由は、ここにあります。
そうです、ラグビーW杯、日本大会です!
日本中が、やれ、スクラムトライだ、モールで押し込めだと、盛り上がってるのは皆さんもご承知だと思いますが、ヨーロッパではさらに凄いことになっています。特に、ロンドンやエジンバラ、そしてパリを地盤にしている資産運用会社のトップや運用責任者が、TVにかぶりつき状態になっているのです。
いやいや、9月末に出張と称して日本にきている運用会社CEOのうちの何名かが、出張を延長して日本中を飛び回っているとの噂も結構耳にしておりますが、おそらく事実でしょう。彼らにしてみれば、オリンピックよりも、サッカーW杯よりも、こちらの方が圧倒的に大事なイベントなのです。
スコットランドや、イングランド、そしてフランスといったチームの敗退が決まった瞬間から、彼らも真剣に仕事に復帰すると思いますので、そこからがマーケットは本番の動きになると思います。そこからが勝負になりますよ。
さぁ、マーケットは一気にネガティブへ動くか、とりあえず陽気な世界へ戻っていくのか、意外に、ラグビーの結果がメンタリティに影響を与えるかもしれません。