金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】しつこいようですが・・。連休中の乱高下には慌てずに!

2019-04-25 07:23:54 | 金融マーケット

 日経新聞でも連日報道されているように、大型連休前に、ロング筋の買いポジションや売りポジションがほぼ解消されて、マーケットの厚みが非常に薄い状態になっているようです。これは日本株もドル/円為替も同様だと思います。

 こういう状況で、足の速い資金はここぞとばかりに仕掛けて参ります。基本はリスクオフ側に仕掛けますので、円高・株安方向だと思いますが、ポジションが歪な場合は、逆に仕掛けることもあるかもしれません。普段であれば、日銀がETF買ったりして市場の安定化に努めたりしますが、今回は日銀も基本はお休みですので、仕掛ける側からするとやり放題に近いと思います。

 繰り返しになりますが、個人投資家の方々はこのような時に焦って動く必要はありません。動くならばむしろ、安く買うチャンス、あるいは高く売るチャンスだと割り切って、安めの買いのリーブ・オーダー、高めの売りのリーブ・オーダーを出しておくことをお勧めします。105円でドルがたくさん買えるかもしれませんし、115円でたくさん売れるかもしれません。

 それでは皆さんに幸運が訪れますように!

 May the Force be with you!


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【金融】大型連休中の乱高下への対応策

2019-04-24 07:21:50 | 金融マーケット

 世界のマーケットが平穏で、日本では大型連休が始まるとなれば、その筋の資金にとっては、非常に仕掛けやすいタイミングであることは昨日まででお話したとおりです。さて、こういう時、個人投資家はどのように対応すればよいのでしょうか?

 まずは「慌てて安値で叩き売る」などと行動しないことです。むしろ「場合によってはチャンスが来るかも」くらいに構えているべきだと思います。例えば、為替であれば、108円のドル買い、105円のドル買い、のように、3%や5%の下落の際に安値でピックできるように、リーブ・オーダーを入れておくこと。

 そんな注文が成立するはずはない! というなかれ。年末年始の乱高下の時は、日本が休みの間に104円台まで値がつきました。日本時間が始まった時には、すでに110円近くまで戻っていましたので、後の祭りというヤツでした。株価も同じです。指数でオーダーを出すならば、SP500よりも商いが薄いNIKKEI225の方が面白いと思います。

 マーケットが乱高下する時は、現場で動きを見るよりも、寝ていた方が上手くいくケースが多いものです。動きがあるとすれば、まずは4月29日(月)あるいは30日(火)あたりがターゲットになります。是非に、注意深くご覧あれ!


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【金融】平穏なマーケットを襲う仕掛け筋

2019-04-23 07:12:49 | 金融マーケット

 昨日の続きです。当然ながら、平穏なマーケットを襲う仕掛けは、リスクオフに向けての仕掛けになります。したがって、株で言えば下落、為替で言えば円高方向への仕掛けになります。

 仕掛ける前に、そっとオプションのポジションが動き始めます。SP500やNIKKEI225のプットオプション、あるいはドル/円の為替オプションの動きに気をつけておくと、そろそろ来るかが見えてきます。今回のように、今週末にかけてロング筋が売り買い双方のポジションを落とす際には、その反対側でポジションを作るか、すでに先週までにポジションを作っておいて、今週は市場に不安が出ないように「調整役」を気取る素振りさえ見せたりします。

 彼らは、まず一気に相場の下落を仕掛けてきます。週末に不安なニュースが少しでも流れていればおあつらえ向き、月曜日のマーケットは一番のターゲットになります。今回で言えば4月29日(月)です。商いの薄い中で、為替も株価も短時間で、大きな渦に巻き込まれるように値幅が大きく動いていきます。これだけでもオプションプライスは上昇しますので相応の利益が出ますが、できるだけ値幅を動かしたうえでポジションが解消できれば、莫大な利益が生まれることになります。(続く)


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【金融】平穏なマーケットが続くと・・ 仕掛ける側の理由

2019-04-22 07:36:35 | 金融マーケット

 久しぶりに、金融マーケットに関する説法話を一つ。

 新年度に入ってから、比較的平穏なマーケットが続いています。背景の相場環境はここで語るまでもなく、やっぱり好調な米国企業業績(トランプ減税効果が剥げた分を除くと、やはり堅調と評価できます)や、米中関係・北朝鮮問題も極端な解決法に向かう可能性が低く、危機感覚が和らいでいることがあります。

 しかし、このような平穏なマーケットが続くと困ってしまう資金があります。相場の動きに乗りながら利益を積み上げていくタイプのヘッジファンドや、イベント発生時あるいはイベントへの備えのためのポジションとして存在しているタイプのファンドなどです。このような輩は、マーケットが静かになり切ったところで「仕掛け」に出ます。年末年始で為替を動かしにいった仕掛けも、彼らの動きだったと言われています。

 市場のセンチメントというのは面白いもので、平穏なマーケットに突如嵐が吹き荒れてくると、慌てふためく心理が働きます。また、ボラティリティに連動するオプション価格が急騰することも、この混乱に拍車をかけていきます。彼らはマーケットを混乱させるだけ混乱させておいて、この機に乗じて、各方面のマーケットでレバレッジを利用した利益を取りに来るのです。

 日本では、今週土曜日からいよいよ10日間の連休が始まりますが、こうした機会は彼らにとっては千載一遇のチャンスなのです。日本勢がリスクヘッジのため、買い持ち売り持ちのポジションを減らすタイミングを待って、仕掛けてくると思います。


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【映画】羊と鋼の森

2019-04-21 09:03:53 | 映画

 久しぶりに品質の良い邦画を観ました。とはいっても、WOWOWで観ましたので、封切り映画ではありませんが‥。

 ピアノの調律師としてプロフェッショナルを目指す若者が主人公です。弾き手・聴き手の要望をベストのバランスで実現していく職人技と、森の中で育った主人公が独特の感性で、澄み切った音をさらに深みを与えていくプロセスが、観る側のハートまで、まるで洗い流してくれるようで、大変心地の良い映画でした。

 ピアノの音に対する拘りはもちろんですが、音の背景にある映像表現も素晴らしく、北海道という舞台設定と併せて、しばらく余韻に浸れる映画でした。

 なお、主演の山崎賢人も良いのですが、上白石萌音・萌歌の姉妹が素晴らしく、特に繊細な精神の持ち主を丹念に演じていた、姉の萌音の存在感が特筆されます。

 ちなみに「羊」とはピアノの弦を叩くハンマーの先のフェルト部分、「鋼」とはピアノの金属弦のことだそうです。


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