金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬】 愛知杯(GⅢ) 頑張り屋さんの6歳牝馬アブレイズに期待!

2023-01-14 07:12:54 | 競馬

 愛知杯(GⅢ)牝馬限定の芝2000mハンデ戦。地味なレースに思えるかもしれませんが、馬場が重めの中京芝2000mということもあり、ここで活躍した牝馬は、牡馬混合戦や2200mのエリザベス女王杯で、時々穴を開けてくれるので、注目すべき一戦であります。今年も、そこそこメンバーが揃っています。

 

 4歳陣からは、オークスや秋華賞で人気になったスクリーンヒーロー産駒アートハウス。フローラSの勝ち馬キングカメハメハ産駒エリカヴィータ。オークス6着のジャスタウェイ産駒ルージュエヴァイユ

 5歳以上からは、小倉記念の勝ち馬で天皇賞秋7着のクロフネ産駒マリアエレーナ。昨年の愛知杯を勝ったキングカメハメハ産駒ルビーカサブランカ。3歳時には秋華賞3着の実績がある良血キングカメハメハ産駒アンドヴェラナウト。クイーンS2着のフランケル産駒サトノセシル。最後に、3歳時にはフラワーC勝利があるキズナ産駒アブレイズ

 

 狙ってみたいのは、6歳牝馬のキズナ産駒⑮アブレイズどんなレースでもベストを尽くす頑張り屋さんに、そろそろ勝運が向いてくる頃と信じたいと思います。

 馬券は、まず本命⑮アブレイズの単勝。それから⑮アブレイズから上記7頭への馬連7点 ⑮⇒③⑤⑪②⑩⑧① 。さらに⑮アブレイズと②マリアエレーナからの2頭軸三連複6点 ⑮②⇒③⑤⑪⑩⑧①


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【Well-being ⁉ ③】 多様な才能を生かす! ジェンダー・グローバル・LGBT・・

2023-01-13 05:18:15 | 人的資本

 1995年に日本の労働人口はピークを迎え、その後は有能な人材の取り合いと、新たな才能の発掘に、各企業が苦しみ始める時代に突入することとなりました。

 前回テーマにした『健康経営』は、昭和の時代からの基本動作である「働く者同士がお互いの変化を見逃さないように、密なコミュニケーションと先回りした気遣いを励行すること」がベースにあったことをお話しました。しかし、こうしたベタな昭和の知恵では、どうやっても解決できないハードルにぶち当たることになります。

 

 まず昭和62年に施行された男女雇用機会均等法によって、優秀な女性総合職社員が、上場企業に大量に入社することになりました。それまでの日本社会は、女性社員を入社させても、男性社員の配偶者候補として入社させるだけで、結婚すれば寿退社が基本でしたし、仕事を続けるにしても出産時に退職するのが当たり前でした。いわゆる「腰掛け入社」という奴。

 しかし、この昭和62年以降は、本気でキャリアを積みたい優秀な女性社員が入ってきました。会社としてもお金をかけて育成対象にしますし、キャリアを積むための官庁への出向や、海外留学なども盛んに行われました。ところが、そんな優秀な人材が「出産」と「育児」のハードルを越えられずに、次々とキャリアを捨てて退職する事態が全国の企業内で発生したのです。

 

 このハードルは、昭和の基本動作である「密なコミュニケーションや先回りの気遣い」だけでは、どうしようもありません。まず国は、法律で「育児休職制度」の義務化などの手を打ちましたが、それだけでは不十分であり、各企業が国に法律を超える仕組みを次々取り入れて対応を強化しました。また、配偶者側の理解とサポートを補助するために、配偶者のための育児休暇制度や、配偶者側の理解を深めるための研修義務化なども行い、配偶者や職場における出産・育児への理解を深める活動を継続しました。今でも、まだまだ十分な状況ではありませんが、それでも30年前に比べて、働く女性が自らのキャリアを大事にできる環境は少しずつ整いつつあります。この分野も『Well-being』を推し進める上で重要な活動範囲となります。

 同じく、海外から就業してくれる他国籍の人材=グローバル人材についても同様であります。単なるコミュニケーションや気遣いだけでは、越えられないハードルが数多く存在しますから、ある時は外国人就労に関する法律から作り直し、またある時は、社員間にある、文化や社会風習に関する無意識な偏見や無理解を、積極的に取り除く努力が必要になります。もちろん、同じ問題がLGBTでも存在します。グローバル人材やLGBT人材のクリエイティブな才能を会社業績に活かしていくためには、当然ながら上記の努力を継続していかなければなりません。

 

 こうした活動も、今や『Well-being』にとっては、中心的な活動範囲となっているのです。それだけ、多様な才能を集めることの重要性が、企業経営には切実なテーマになっているということ。これが激化する競争の中で、個々の企業が生き残るための現実なのです。(来週の火曜日へ続く)


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【Well-being ⁉ ②】 もともとは「健康経営」 ベースは昭和の人事施策⁉

2023-01-12 05:37:02 | 人的資本

 Well-being とは「(社員が)身体的・精神的・社会的に良好な状態であること」と定義されております。

 ちなみに、一部の人たちに勘違いされているような「会社をユルくする活動」ではなく、むしろ、全ての社員が後顧の憂いなく、シャカリキに働ける状態にして、皆がバリバリ働く会社にするための活動と言った方が、現実に近いと思います。

 

 もともと昭和や平成の時代から、「健康経営」という概念がありました。昭和の時代には『ブラック企業』と呼ばれる存在があちらこちらで闊歩しており、『成長』の名のもとに「株主優先」「会社業績優先」で、社員の健康は二の次、社員が倒れたら人を採用して使い倒すというやり方。はっきり言って、昭和の四大証券は、その典型的な会社でした。

 そんな酷い企業とは距離を置き、社員の心身の健康を見守りながら、末永く、会社と社員が一緒に繁栄していこうという考え方が「健康経営」です。1995年に労働人口=生産年齢人口がピークを迎え、労働人口が減少するにつれて、個々の人間を大事にする傾向が強くなっていきました。

 「健康経営」の基本は、働く者同士がお互いの変化を見逃さないように、「密なコミュニケーションと先回りした気遣い」を励行することにあります。昭和の頃の座席表は、課長がコの字型の誕生席に居て、部下の様子をずっと見守れるようになっていましたが、あれはちょっとした表情の変化も見逃さない工夫の一つでした。

 激化する競争社会では、ライバル会社に負けないように、他にないサービスや商品を考えて、常に改良して、毎日毎日『改善』を継続しなければなりません。これが度を越したり、特定の人に負担が集中し過ぎたりすると、やがて社員の心身の健康が壊れてしまい、長期の離脱を発生させてしまうことになります。そうなる前に、お互いがお互いの変化に気づいたら、相手の負荷を引き取ったり、あるいは課長と相談しながら、少しペースを落としてもらったりすることが、健康経営の基本であります。実は、現在の『Well-being』でも、この「密なコミュニケーションと先回りした気遣い」こそがコア中のコアであり、その重要性は変わっていません。

 

 全ての社員が、そのパフォーマンスを最大限に発揮するためには、上司と部下間、あるいは社員間で、お互いのちょっとした変化でも見逃さないようにすることが最も重要であります。昭和の時代からのベタな方法ではありますが、これが無ければ『Well-being』も『人的資本経営』も成立致しません。(つづく)


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【Well-being⁉ ①】 最近よく耳に・・ けして会社をユルくする活動ではありません。

2023-01-11 05:10:31 | 人的資本

 最近よく耳にするのが、『人的資本経営』とか『Well-being』という言葉。

 新聞紙上でもよく紹介されていますし、上場企業が発行する「統合報告書」に出てくることが多くて、企業がいかに社員を大切にしているかをアピールするために使われる言葉、というイメージが強いと思います。

 

 ちなみに『Well-being』とは、「(社員が)身体的・精神的・社会的に良好な状態であること」と定義されています。あらためて、このような言葉にスポットが当たっているのは、日本の労働人口が減り続けていることから、企業にとって優秀な人材を集めることがますます難しくなっていることが背景にあります。「従業員満足度」を上げていかないと、優秀な人材を採用できなくなるからです。

 労働人口が豊富な時代=昭和の時代では、人間を使うだけ使って、役に立たなくなれば捨ててしまい、また新たな人材を雇うといった、ブラックな企業が後を絶たないことになっておりましたが、今の時代は、人材に多額の教育投資を施し育成して、しかも気持ちよく働いて貰わないと、すぐに転職されてしまいます。そうした時代背景は、実は日本だけではなく、欧州でも、北米でも同じであり、優秀な人材を集めることがどんどん難しくなっている状態。今の『Well-being』のブームは、「ESG」テーマのうち『S』の重要性が増していることと、同じ課題が根底には存在しているのです。

 いずれにしても、『Well-being』『人的資本経営』も、社員の能力やコンディションをより良い状態にすることで、「従業員満足度」を高め、それがすなわち企業価値向上に繋がる活動として、注目されている訳です。

 

 なお、企業の中には『Well-being 推進委員会』などという横断的な組織を立ち上げて、各部署から推進委員を選んで、Well-being活動を行っている事例が数多くあります。ときどき、その中には『Well-being 推進活動』=「会社をユルくする活動」だと勘違いして活動している若い社員が散見されます。また、Well-being 自体をよく理解せず、「なぜ、わざわざ会社をユルくしようとしているのだ! バカバカしい‼」不満を漏らす、ベテラン社員を見かけることもあります。

 

 勘違いしないで欲しいのですが、『Well-being』は「会社をユルくする活動」ではありません。ユルい会社にしてしまったら、ライバル会社との激しい競争には勝てなくなり、企業価値向上どころか、社員の生活すら守れなくなってしまいます。むしろ、全ての社員が後顧の憂いなく、シャカリキに働ける状態にして、バリバリ稼げる会社にするための活動と言った方が実態に近いと思います。(つづく)


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【重賞回顧】 シンザン記念・フェアリーS

2023-01-10 05:24:39 | 競馬

 まずは中京のシンザン記念勝ったのは、ディープインパクト産駒の牝馬ライトクオンタムスタートで煽って5番手追走へ。逃げたショウケイシング産駒ペースセッティングのラップは、最初の1ハロンだけが12秒台で、あとはラストまで11秒台という淀みのない厳しいペースに。直線に入ると、逃げ粘るペースセッティングの外からリアルスティール産駒トーホウガレオンが迫り、また最内からはサンライズピースが迫ってきますが、なかなかペースセッティングは抜かせません。そこに大外からライトクオンタムが猛然と襲い掛かって、ゴール前では1馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分33秒7。2着には逃げ粘ったペースセッティング、そこから1馬身差の3着がトーホウガレオン、クビ差の4着がスズカダブル、1馬身差の5着がサンライズピース

 勝ったライトクオンタムは、新馬を逃げて勝ったばかりで、今度は重賞を後方から豪快に差し切っての連勝。しかも今回のレースは、淀みのない厳しいペースを耐えての豪快な差し切りでしたので、さすが!と素質を感じる内容でした。鞍上の武豊騎手は、JRA重賞17年連続Vで通算350勝目。なお、3歳牝馬路線はリバティアイランドが頭一つも二つも抜け出した状態でありますが、その次の2番手集団には、この馬も入ると思います。

 2着のペースセッティングはマイルまでが守備範囲のスピード馬ですが、3ハロン11秒台のラップを続けることができる持続力も見せてくれました。逃げて粘り込む力は素晴らしいので、マイルまでの重賞路線では、レースのカギを握る最重要な馬と覚えておきましょう。3着のトーホウガレオンも地力を見せましたが、何と言っても切れ味不足で勝ち切れません。距離を伸ばして良しと思います。

 

 そして中山のフェアリーS勝ったのは、ダノンバラード産駒キタウイング最後方待機で脚を溜めます。逃げたマイレーヌの前半3ハロンのラップは34秒5と、今の中山マイルとしては速いペース直線に入ると、まず2番手からロードカナロア産駒スピードオブライトが先頭に立ちますが、最内を突いてキタウイングが鋭く抜け出します。大外からルーラーシップ産駒メイクアスナッチが猛然と追い込んできますが、キタウイングがアタマ差だけ前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分34秒3。2着メイクアスナッチから1馬身3/4差の3着にはスピードオブライト。さらにアタマ差の4着がブラウンウェーブ、1/2馬身差の5着がリックスター

 人気馬総崩れの結果でしたが、勝ったキタウイングは新潟2歳Sの勝ち馬で重賞2勝目2着メイクアスナップはデビューから2連勝していた馬、3着のスピードオブライトは京王杯2歳S3着馬実績のある馬たちが上位を占めており、もう少し冷静にデータを重視していれば、この三連単517430円は当てられたと思います。

 それにしても、キタウイングは勝っても勝っても人気にならない馬なので、ローカル重賞や2000m前後の牝馬重賞ではちゃんと買わないと、次も酷い目に合うと思います。今回は軽く見過ぎてしまい、申し訳ありませんでした。


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