☆フェアリーベルの暖輪室☆・・・♪京都風日和♪

時空のキラメキのなかで、感性を研ぎ澄ませ、
吹く風のままに・・・ちょっと不思議な話も・・・ 

春の出会いと1分間の絵・・・安曇野・蓼科・黒姫信州春旅 2018<3>

2018-06-08 00:32:03 | 徒然・・・旅


蓼科をあとに高速で黒姫高原へ向かう

黒姫で宿を営むTさんから昨日メールが入っていた
「同宿の人たちがいます」「民泊の中学生です。一人が車いす使用で
 母親付き添いです」「外での活動ができないと思うので

   申し訳ないのですが、1分間の絵のワークショップ
 私も含めてお願いできないでしょうか」
  
この時点では、一人の子の障害がかなり重いことは分かっているけれど
詳しい状況はTさんにもわかってなかったらしい
それでも引き受けるところはTさんらしい
そんなところも含めて関係者としては

Tさんのところに預かってもらうことに したのだろう
   

気楽な旅故、ちょっと気が重いことは確かだが
事情が分かって断るわけにもいかない
用意してもらうもの等連絡して向かった

実は「1分間で絵を描こう」というメソッドは家人が考えたもので
いろいろなところで実験的に行い、定期的に続けている人たちもいる
京都でこの後、5月の終わりにに行う展覧会で
      「1分間の絵・トークと自身のパフォーマンス及びワークショップ」

を行うこと等をすでに案内していた
 それでTさんも思いついたのだろう
  
美しい妙高山を眺めながら黒姫高原の宿に入ると
元気な女子中学生たちのいい声が迎えてくれた
思いがけない今夜のイベントをとっても楽しみにしていたらしい
  
ここでいう「民泊」というのは修学旅行等の一環として
所定の地域でグループに分かれペンションや民家等に宿泊して
いろいろ仕事を手伝ったり教えてもらったりする

体験型の取り組みのこと
この地域は各地の学校との連携が進みここ数年は
関東地域のこの学校の修学旅行生を受け入れているらしい

中学3年生女子、一人はチリから3年前に来たというLちゃん
 バスケット部でがんばっている今日SUPで湖に落ちたというMちゃん

心臓の難病で車いす移動、階段もお母さんが背負って上る必要が
あるぐらいだがにこにこ顔でとっても明るいRちゃん3人のグループ
お母さんも明るくて気さくで前向きな方

この日1日ですっかりTさんと友達のようになっている
二人で仕事をしながらいろいろ話し、二人で何回も大笑いし
そして何回か泣いた… そんな感じ

みんなして作ったもの等、盛り付けもなかなか見事に仕上がった夕食を
みんなでワイワイ言いながら頂く
Tさんの酒粕を使った手作りパンも…
旅館のような一人鍋がセットされて一見和食風なのに
主食が「パン」って…これもTさんらしいと笑い合った
手作りのパンはもちろんこう見えてTさんのオリジナルっぽいお料理は
本当にいつも美味しいのだ

食事のあといよいよ「1分間の絵」の時間、お母さん、Tさんも一緒に…
「 思考を外す…1分間の絵」ということで「思考を外すとは…」

「思考を外すとどんなことが起きるか」「どんな感覚が芽生えるか」…
簡単な「お話」のあと A4の用紙を配ってさっそく1分間で描く
最初はコーヒーポット
描き終えたら自分のサインと日付を必ず入れる
次は玉ねぎ4個…描き終わってそれぞれの作品を並べて

それぞれの良さと特徴を見つけたり描いてみた感想等を出し合う
3枚目はだれでもいいから描いている仲間の「顔」を描く
「えーっー」「1分間で?」「無理ー!」とどこでもなるのだが
意外と描けるから不思議…

「楽しい!!」「もっと描きたい!!」中学生たちは口々に叫ぶのだが
 今日はここでおしまいにする

本来ならせめて5枚~10枚くらいは描かせてあげたいのだが
意外と体力を使うのでRちゃんのことを考えると残念だけど今夜は限界か…

「1分間の絵のエネルギー」冷めやらぬ中でワイワイ盛り上がりながら
(たかが1分間されど1分間!不思議な感じでエネルギーが溢れるのだ)
昼間みんなで作ったというケーキやクッキーでお茶の時間…
Tさんにお土産に持ってきた手作りハーブティーを出す

「美味しい!」「これ何?初めての味!!」「すごーい!!」
と中学生たちにも好評だった
これで中学生たちはお休みタイム…
  
1分間の絵で描かれたRちゃんの絵は「筆圧がすごーい」と

Mちゃんがびっくりするぐらい力強かった!
 3人がいろんな話をする中でRちゃんも

「合唱部に入って副部長やってます!」
とか自分からいろいろ話してくれた
今を力強く精いっぱい明るく朗らかに生きている
その内なる躍動感が「絵」からも伝わってきた
お母さんからこれまでのいきさつや今の医療では改善が難しいこと等
いろいろ聞いて今伝えられることを家人も交えてじっくり話した

「生命力がほんとに強いお子さんです」
「ご家族のいい関係が伝わってきます」
「3人姉妹、年子だという真ん中の妹さんに目を配ってあげて…」

「お姉さんの  いないときに優しい言葉を一言でいいから」
「後ろから肩を抱いてあげるとか スキンシップが一番…」とか
具体的な話からちょっと難しい話も今伝えたいいろいろを…
 
「なんでわかるんですか?」

「私の後ろに何か見えてるんですか?」
何回も後ろを振り向いてみるお母さん…
 

中1の時本当に生死をさまよって生還してからRちゃんは今できること
今やりたいことを臆することなくチャレンジするようになったとか
「でもこの前もクラブ中に倒れて搬送されたんです…」

「姉を助けるためか同じクラブに入った妹がすぐ気づいて
 知らせたからよかったんですけど…」    

みんなとともに修学旅行に来られてよかった!民泊も体験できた!
結局この日は何事もなくお友達と同じ部屋で眠ることができた!

今を、1日1日を、大切に大切に
精いっぱい生きている親子の姿に胸が熱くなる…
 
朝、朝食の準備をする明るい元気な声が階下から聞こえていた
みんなで美味しい朝食を食べ終わったら予定より早く大型の観光バスが
迎えにきた 何とシャンデリアまでついている  

「昨日から今日話してもらったことをこれからの生きる糧にして
 頑張っていきます!」
とお母さんは挨拶されてバスに…
Lちゃん、Mちゃん、特にRちゃんは見えなくなるまで
バスの窓から力強く手を振っていた…

Tさんと一緒に、黒姫の新しくなった道の駅で懸案のバジル苗を

買うことができ 花とか他にもいろいろ買って…
「彼女たちと別れるのも寂しかったけれど、Yさんたちと分かれるのは
 もっと寂しい…」とTさん 

いつものようにお土産の手作りパンもたくさんもらって
黒姫に別れを告げる  


名残惜しい信州を後に高速に乗り一路京都へ…
   


 
       

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5月の雪も・・・安曇野・蓼科・黒姫信州春旅 2018<2>

2018-06-05 13:25:11 | 徒然・・・旅

 
女神湖1周してこちらも人気のペンションに…
(それで選んだわけでは全くないけれど東急もこちらも
 じゃらんで5・0評価ってなかなかですよね!)
「今日は寒いですね!」「お部屋、床暖入れてありますよ!」
 昨年4月の終わりに来たときは女神湖へ向かう道は
雪景色がいっぱい残っていて芽吹き前の林や森の風景は
いつもと全く違って別世界に見えた
でも天気が良くて結構暖かかったけど今日は寒い

お楽しみの夕食はメインは牛肉にしてもらって
いつものように前菜からスープ等見た目も手の込み方も
新鮮地場野菜を使った素晴らしいお料理をいただく
富山市出身のオーナーさんと富山の美味しいお店談義や

京都のおすすめ処の 話で結構盛り上がったりして…

朝、晴れてるなあと思ったら雨がふってきた
美味しくて見た目も美しい朝食を食べていたら大き過ぎる雨音が…
「雹(ひょう)だ!」
 なかなか降りやまない雹を見つめていると

いつの間にかみぞれに代わっている
見る見る辺りは白くなってちょっとした雪景色に…
今年はこの辺り、連休に雪が降ったと聞いてはいたがまさかこの時期に
「生雪」と「雪景色」に遭遇できるとは…
残雪の風景はよく見ているけれど冬場には来れていない我々にとって
30年通い詰めた蓼科で見る「雪」は初めてでちょっと感激
かなり嬉しい
 
野鳥好きとネーチャークラブっぽいもの好きが共通するオーナー夫妻と
5月の雪降る、面白い巣箱もいろいろ設置された庭を眺めていた
「野鳥もいろいろ来るんですよ」

「リスも時々来ます!お客様のいらっしゃる時は来ないんでですけど…」
「イカルも来てましたよね!」…
などと話していると何と小さなリスが素早く動いている
どうやら巣箱の餌を目当てに動線も決まっているらしく
巣箱から巣箱へ餌を食べては駆け抜けていく
何とも可愛い!!
 
そこへちょっと大きな鳥が…
「カッコウですよ!!」「カッコウもよく来るんです!」
「声は蓼科ではよく朝 聞いているけど遠目にしか見たことないし…」
「まじかで見られて嬉しい!!」
大きな野鳥図鑑を持ってきてもらって写真と見比べる
「確かに!」「カッコウだ!」
綺麗に積まれた薪の辺りをうろうろしている
シジュウガラやキビタキ等もやってきた
夏にはアサギマダラ(渡りの蝶)が屋内にも入ってくるこのペンション
大自然の中で生きるめったに目にすることが難しい「小動物」との邂逅は
心を豊かに満たしてくれる

 5月の雪も治まったところで御泉水公園へ  

やわらかき芽吹きの森を歩く 
木道には雪、歩いた後には足跡が付く
「もう少ししたら顔を出すと言ってくれているよ」
「少し待ってみようよ」…

思う間に5月の柔らかな雪を被った蓼科山がしっかりと顔を見せてくれた
鶯の声、姿ははっきり見えないが野鳥が飛び交う
いつ来てもこの森は奥深い姿を見せてくれる
      
黄緑、やさしい紫、薄いピンク…
萌黄の森や林、女神湖に移る蓼科山…やっぱりここがいちばん好き

白樺湖からビーナスラインで車山から霧ヶ峰へ
辺りは芽吹きの美しいこの季節ならでは色彩にあふれている
富士山が見えた!いつもより大きい!!
やっぱり富士が見えるとワクワクする
南アルプスから中央アルプスまで少しかすんでいるものの良く見えて感激一入
北アルプスもかすかに…
八ヶ岳もしっかりと…感謝

  
いつものように 蓼科の野菜をいっぱい買い込んで黒姫へ…

         

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