☆フェアリーベルの暖輪室☆・・・♪京都風日和♪

時空のキラメキのなかで、感性を研ぎ澄ませ、
吹く風のままに・・・ちょっと不思議な話も・・・ 

風の森を染めよう!

2019-03-25 16:39:49 | アートライフ・・・草木染・染色

 
   タイトルに惹かれた訳でもないのだけれど
 「風の森を染めよう!」に急遽家人を誘って参加した 
 
 京の古刹、法然院が昨年の大型台風等で大きな被害を受け
 (京都の神社やお寺、御所等どこも大きな被害を受け未だ爪痕は大きい)

 ボランティアのべ数百名が休日返上で復旧にあたった
 その時に出た杉や椿の枝等を使ってミニスカーフを染めたり
 折れた木の枝に絹糸等を巻いたり森の風を感じるワークショップ
 
 全国各地で子どもたちと「野染め」の活動を続けたり
 東日本大震災当初から現地に入り力強い支援をずっと継続されている
 京都でも毎年現地の方々の手作り等の作品展を開いてらしゃる
 知り合いの染色家Sさんと法然院森のセンターの共催の
 どちらかと言う子ども対象のイベント
 
 大好きな法然院の様子も気になっていたし災害で伐採した枝の再利用等にも
 心惹かれて…
 Sさんの染色展や東北の手作り展等のディスプレイにいつも使われている
 素敵な巻き巻き枝「いいなあ」と思っていた
 草木を使った染めも久しぶりにちょっとやってみたかった…

 法然院に寄ってみたが参道は勿論のことお庭もすっかり綺麗に整備され
 観光客もたくさん訪れ別院では展覧会も開催されていた

 少し下った森のセンターには展示品も多くネイチャーゲームのグッズや
 森のの生き物のぬいぐるみ等いろいろなネーチャーグッズが揃っている
 以前ネイチャーゲームに興味があり「協会」からいろんなグッズを取り寄せて
 いろいろやっていた頃何回か立ち寄ったことがあったが随分久しぶり
 
 森のセンターの地下のスペースで法然院や森の災害後の様子、今日のワークの意味や
 手順等の説明が森のセンターの方やSさんからあった
 まずはみんなで染めに使う杉の皮を取りに法然院の森へ…

 
 辺りは整備されているものの森は手つかずで倒木や倒れかかった木々がいっぱい
 多くの見事な大木が根っこごと…自然の猛威を痛感する
 今も
立ち入り禁止になっているが許可をもらってお墓のところを上って
 森の入口へ…
 そんな中でもここに立つだけで春を前にした森の息吹を強く感じて気持ちいい
 
 倒された杉の木から皮を剥いで内側の皮をもらう
 本来「杉染め」は杉の採れたて生葉を使うらしいが内側の皮でも
 染まらないことはないと言うので今回は倒れて伐採した杉の「皮」を使う
 「杉染め」のオレンジがかったものや綺麗なピンクのスカーフ等は見たことがある

 センターの玄関脇で用意してもらった椿等の大きな枝から巻き巻き用の枝を
 大人が切り分けてそれぞれが自分用の枝を確保する…

 案の定「やりたい」「やりたい」と子どもたち
 手取り足取りと言う感じで作業は無事終了

 室内でコケや虫がついている外皮を外して内側の綺麗な皮を細かく切っていく
 煮出しやすいようにみんなで作業(3歳くらいの子から小学生、手伝いの高校生等
 親子参加も多く子どもが少し多いくらい)
 「綺麗な色!!」「綺麗やなあ!」子どもたちの声が上がる
 外皮を剥いだ内側はオレンジとも赤みがかった茶とも…
 これを「綺麗!」と叫ぶ子どもたちの感性がとても嬉しい

 杉の生葉も少し、皮と別々に…煮出し作業をしてもらっている間
 思い思いの枝を持って今度は巻き巻き作業…
 Sさんから草木染したガラボウ(今は国内生産は途絶えた)ストール作品から
 フリンジ部分を造るため抜きとった糸(シルクの貴重な玉糸等i綺麗な色の糸

 が配られ手順の説明を受ける
 2本ほどずつ丁寧にしっかりと
枝を回しながら色合い良く巻き付けていく

 子どもたちも真剣!騒いだり動き回る子は誰もいない
 家人は「1本取り」にこだわって丁寧に美しく巻き周りから思わぬ称賛?を
 受けていた
 1本で巻いたほうが絹の光沢が出るらしい
 「写真を撮らせてください!」とか「まねしてみよう」と途中から
 「1本」でやり出し「すごくきれい!」と何回も言ってる人とか…
 私はやっぱり早く仕上げたいとマイペースで…

 生葉と皮2種類の染液が完成してまずシルクのミニスカーフを水洗いして
 それぞれの染液に浸す~椿の燃え灰でつくった焙煎液に浸す~染液に~を
 何回も何回も繰り返し少しずつ濃く染まっていく…
 ちょっと縛ったり染液を変えたり工夫している人たちもいたが
 我々はシンプルに皮の染液のみそのままで…

 ほんのりオレンジがかったピンク色にそれでも二人の色は当然違う色に…
 水洗いして仕上げ…優しい色合いが心地よい

 椿と榊の巻き巻き枝、2枚のミニスカーフ…とってもいい感じに仕上がった
 子どもたちも大人たちも自分の作品に大満足の模様!!
 最後にみんなで記念撮影をして終了!!

 子どもたちが年齢差を全く気にしない感じで仲間として友達として接して
 くれたり自分のことを話してくれたりしたのが何だかちょっと嬉しかった
 
 優しく心地よい森の風に感謝!

   

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お水取り・・・春を呼ぶ声2019

2019-03-14 16:27:35 | 徒然・・・お水取り

    
ミニ雛は陶雛2つ、縮緬雛2つ、貝雛1つ
玄関からリビング階段等々に飾って迎えた弥生3月
  
入って早々今年も房総からポピー40本の春だよりが届きいっしょに届いた見事な
ストックが辺りに清々しい香りを振りまいて春を呼んでいる

東大寺の修二会も今日14日で満願を迎える
先日、今年も「お水取り」に出かけた
今年で連続21年目!なんとも感慨深い!!
  
「行」の高まる清々しい「気」があたり一体に漂い広がっていく
炎と水と燃え盛る杉の香り
声明とさまざまな音が織りなすの神聖な響き
五感を震わし第六感をも呼び覚ます懺悔・浄化の「行」に
長い年月ほんの少しでも直に触れ立ち会えていることに深く 感謝!!
  
まだ細く小さかった舞台前の杉の木が今や大木となり堂々とそびえる
お陰でお松明はすっかり見えにくくなったけれど…
  
昨年は友人夫妻を誘って…年々にぎやかになる奈良町界隈散策をプラス
今年は我々だけ…長い年月で様々な場所から「お松明」を体感させてもらい
今はもう「気」を頂くだけで…と言う感じ

1時間前に着いた時には舞台前はすでに入場禁止に…
年々辺りはすっかり整備され柵が張り巡らされ舞台前も見違えるほどきれいに
安全にもかなり配慮されている
その分規制も年々厳しくなっているが当然のこと
これは「行」なのだ!今年は奈良県警がそれのことをしっかり放送していた  
奈良県警、消防署、お寺側の協力がより強まっている感じ
平日にもかかわらずどんどん人が増えてきた

オリオン座が、プロキオンが、輝き始める
杉やヒノキの燃える香りが漂い内陣から差懸(木沓)の響きが…
童子が階段を2回登って降りていよいよお松明が始まる
階段を上って内陣に向かう練行衆(籠りの僧)のひとりひとりの足元を
照らす松明、その後舞台の端から端へ回転させながら炎を巻き上げ移動する…
それが修二会の「お松明」…
  
杉やヒノキの香りと共に炎が大きく燃え盛り天高く火の粉が舞う
この日は10本どのお松明も見事に燃え舞い火の粉を巻き上げ美しかった!
舞台から遠く離れた我々の肩にも帽子にも灰がたくさん舞い落ちていた…

人の流れが落ち着くのを待って先導されながら階段を上り二月堂へ
ここで9割の人は帰っていくのだけれどそれでも舞台は押し合いへし合い
休憩所にたどり着いた時には「お松明の燃え残り」を入れた箱は
ほとんど殻になっていた( 昨年は全く無かった)
残りを少し頂く
香りはしっかり残っている
1年はこの香りは十分持つ感じだ

家人は送って頂いた名前
と日付入りのカードを持って(年々かなり厳しく
なっている)内陣へ
今年はいつも入る局も他もいっぱいで一か所だけあいていて何とか…
五体投地の音、「南無観」の声、ほら貝の音、鐘の音…
独特のリズムで繰り返し重なり気が高まっていく… 
フリークとしては今日はまだ日程は進んでいないこともあろうか
経験の少ない参篭者が多いのかまだ声明他が「若い」感じがした

「S師が入られると声明が違う」と言われていたけれど
管長になられて3年参篭はかなっていない
(「官長になっても参篭したい」と言われてたけれどお忙しく
なかなか難しいのだろう)
晋山式 と祝賀会にお招き頂いてから早3年、次期も決まった
清水公照師以来の2期目
参篭はあるだろうか 
そしたらまた「参篭見舞い」に行けるだろう…

人気の少ない舞台から夜空を眺める
内陣からは「行」の熱気の波が漏れ出てくる
  
お松明が通った階段を下りていたら家人が結構大きなお松明の燃え残りを
見つけて
「大きなのが落ちてるよ」
後ろからいらした消防署の人が「取りましょうか」とヒョイと柵を越えて
取って下さった
香りいっぱいで脂のようなものがついていた
お松明に火をつける前に燃えやすいように何か吹き付けるのかしら
これで1年家に飾ることができる
さっき頂いたのは友人にプレゼントしよう

「春を呼ぶ」東大寺お水取り
1267年、途切れることなく続いてきた「十一面悔過」
今年もこの地から浄化の波と平和への祈りが世界へ届けられている


                

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