大変お待たせ致しました
開智学園総合部、平成22年度入試 選抜方法「変更点」
5日に行われた「第1回学校説明会」での内容に、在校生保護者向け説明内容も加味しながらまとめてみたいと思います。
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開智を第1志望とする受験生と開智が第1志望ではない一般受験生のテストを分け、それぞれにおいて合否判定を行う
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従来の11月入試(第2回目入試)を無くし、10月のみの入試とし「補欠合格」を出す
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運動会との兼ね合いもあるので、入試は10月初旬に近い中旬(…と言えばわかりますね)に「2日間設定」し、どちらか1日をあらかじめ選択できるようにする
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第1志望生の「入学手続き」は、合格発表後「3日間」のみ設定する
ここで手続きをしないと、当然のことながら入学資格を失う
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一般生の入学手続きは「2段階設定」する
・他の私立校との併願者は、11月中旬までに手続き(第1次手続き締め切り)
・他の国立校との併願者は、12月中旬までに手続き(第2次手続き締め切り)
解説
開校以来、「開智学園総合部」の知名度は年々上がりつつあります。
それは埼玉県内に限らず、東京・神奈川・千葉などの首都圏においても同様です。
・「アエラ」「プレジデント」などといった情報誌のキッズ版がここ数年相次いで刊行されている事実に象徴されるように、少子化も相まって世間の教育的関心が中学受験以下~未就学児にも広がってきている、という社会的背景
・近年の、全国的な小学校新設の流れ
・「読売ウィークリー」などの雑誌における「大学合格率ランキング」などで開智が採り上げられることが多くなったこと(今のところ中高一貫部の実績ですが…)
・注目校やオトク校(入るときの偏差値以上に大学合格実績を出している学校)などとして、いろいろな受験本、その他マスコミなどでも採り上げられるようになったこと
…などなど、他にもいろいろ背景があると思います。
が、ともかくそんなカンジで次第に開智認知度が上昇しつつあるのです。
それに伴い、「4・4・4制」「異学年齢学級」「パーソナル学習」「体験型フィールドワーク」「創造型・探求型学習」「自己発信能力育成」など、開智のユニークな教育が世に知られるようになり、そこに共感する保護者の方々が次第に増えていったのではないでしょうか。
その結果「何が何でも開智に!」という方が増えつつあることは確かです。
「開智一本
」「開智いのち
」
こういう受験生を「単願」もしくは「専願」と言います。
(受験用語なので、文字変換するとそれぞれ「単眼」
とか「嘆願」
、「洗眼」
とか「洗顔」
などとなりますので、ご注意ください…)
…それくらいの意気込み、決意を持った受験生が増えているのですね。
私の娘の同級生や今年の受験生にもいますが「合格したら、引越し」を前提に遠方から受験される方々も増えています。
そのことは、入試にも少なからず影響を与えています。
すなわち、受験生の数自体は減っているけれども、開智「単願」もしくは志望順位が高く「合格したら逃げない」受験生が多くなっているのです。
また、「立体図形」などが出題される開智独特の「ペーパーB」問題。
これが非常に特徴的で、いわゆる「開智」対応の塾でないとなかなか対策をしてもらえない。
さらに「自己発信」。
一体何をしたらいいのか、非常に悩むところ…
この「ペーパーB」と「自己発信」が、理事長の言葉をお借りして言うと…
『受験生には非常に「重い」』
『「ここまでやらせるのは、正直、キツイ」…そう考える保護者が多い』
それらが、特に都内私立校志望の受験生に敬遠される原因となり、開智を「併願校」として選択してもらいにくい状況を生んでいる、という分析のようです。
そこで、併願生がより開智を受験しやすくするように、また、単願生も今より少し敷居を低くしてあげるために、入試内容を変えることにしたのです。
(実は「第1志望」と「単願」とは、厳密には異なるのですが、説明会の内容からすると同義と考えていいと思います)
入試の内容は、つまり、こういうこと
単願入試
・従来通り、「事前面接」(受験生口頭試問、保護者面接)あり
・その際、もともと「自己発信」は任意であったが、「ペーパーB」を選択した生徒は「自己発信」は無しとなる
・「ペーパーB」を選択しなかった生徒は、面接に加え「自己発信」を行う
・「本試験」では、「ペーパーA」「作業」「運動」「行動観察」を行う
併願入試
・「事前面接」なし「本試験」のみ
・「本試験」の1日で、「ペーパーA」「作業」「運動」「行動観察」「受験生口頭試問」「保護者面接」を行う
「ペ-パーA」の内容・レベルは単願生も併願生も共通ですが、従来の問題より少し難しくするそうです。
以上のように「単願」と「併願」を分けて、それぞれ合格者を出すのです。
その際、「単願」と「併願」の定員は「あらかじめ設けない」とのことでした。
以上の内容は、90~95%「決定」だそうです。
たとえば…
・運動会が雨天順延となってしまい、本試験日と重なってしまった場合はどうするのか…
・願書に記入する自己申告だけで単願と併願を見分けることができるのか…
・併願生は他校の願書をFAXさせるのか…
…etcの細かい部分は今後検討し詰めていくようですが、大枠はほぼ以上のように変更されるようです。
受験生にとっては、今まで2回あったチャンスが「一発勝負」になるところが痛いかな…
今まで以上に「体調管理」を徹底しなければなりませんね。
また、補欠になってしまった場合…
「いつになったら繰り上げ合格になるのか、それともならないのか…」
ヤキモキ、ヤキモキ…
そんな宙ぶらりんの状態が12月中旬まで続くことになると、正直、精神的にツライかも…
「自己発信」と「ペーパーB」のどちらを選択するか…
これについては、何とも言えず…
「ペーパーB」を選んだとしても、他の受験生も相当練習してくると考えられるため、自信があってもアドバンテージにはなりにくいかも…
かと言って、それ相当の自己発信能力と内容がないと「自己発信」を選択する意味もないような気もするし…
個人的には、「ペーパーB」は、受験対策のためという意味ではなく、将来のためにぜひ勉強させたい内容だと考えています。
立体図形の問題では、二次元の図と三次元の実物をリンクできなければなりません。
また、たとえば今年出題された「重ね回転図形」だと、記号や絵をただ「重ねる」、ただ「回転させる」だけではなく、「クルクル回転させながら重ねてみた図をイメージする」という高度な力が要求されます。
そういう問題をたくさん解くことによって、「図形的センス」を磨いたり、「空間認識力」や「論理的思考力」を身に付けたりするのです。
「ペーパーB」の問題「を」勉強するのではなく、「ペーパーB」の問題「で」そういう力を身に付けることが大切なのです。
形は「お受験」のための勉強かもしれませんが、実はそこで身に付けたものは、入学後、もっと言うと上級学年に進んでからも、必要とされる力なのです。
中学や高校になって「さあ、図形的センスを磨こう!」と思っても、そう簡単には身に付きませんから…
したがって、「ペーパーB」の勉強をしてきた1年生と、しないで入学した1年生とでは、入学後の勉強に差がつくのではないか…ちょっと心配です。
…
「ペーパーB」でついついアツクなってしまいました…
今日はここまで~~~
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開智学園総合部、平成22年度入試 選抜方法「変更点」
5日に行われた「第1回学校説明会」での内容に、在校生保護者向け説明内容も加味しながらまとめてみたいと思います。
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開智を第1志望とする受験生と開智が第1志望ではない一般受験生のテストを分け、それぞれにおいて合否判定を行う
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従来の11月入試(第2回目入試)を無くし、10月のみの入試とし「補欠合格」を出す
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運動会との兼ね合いもあるので、入試は10月初旬に近い中旬(…と言えばわかりますね)に「2日間設定」し、どちらか1日をあらかじめ選択できるようにする
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第1志望生の「入学手続き」は、合格発表後「3日間」のみ設定する
ここで手続きをしないと、当然のことながら入学資格を失う
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一般生の入学手続きは「2段階設定」する
・他の私立校との併願者は、11月中旬までに手続き(第1次手続き締め切り)
・他の国立校との併願者は、12月中旬までに手続き(第2次手続き締め切り)
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開校以来、「開智学園総合部」の知名度は年々上がりつつあります。
それは埼玉県内に限らず、東京・神奈川・千葉などの首都圏においても同様です。
・「アエラ」「プレジデント」などといった情報誌のキッズ版がここ数年相次いで刊行されている事実に象徴されるように、少子化も相まって世間の教育的関心が中学受験以下~未就学児にも広がってきている、という社会的背景
・近年の、全国的な小学校新設の流れ
・「読売ウィークリー」などの雑誌における「大学合格率ランキング」などで開智が採り上げられることが多くなったこと(今のところ中高一貫部の実績ですが…)
・注目校やオトク校(入るときの偏差値以上に大学合格実績を出している学校)などとして、いろいろな受験本、その他マスコミなどでも採り上げられるようになったこと
…などなど、他にもいろいろ背景があると思います。
が、ともかくそんなカンジで次第に開智認知度が上昇しつつあるのです。
それに伴い、「4・4・4制」「異学年齢学級」「パーソナル学習」「体験型フィールドワーク」「創造型・探求型学習」「自己発信能力育成」など、開智のユニークな教育が世に知られるようになり、そこに共感する保護者の方々が次第に増えていったのではないでしょうか。
その結果「何が何でも開智に!」という方が増えつつあることは確かです。
「開智一本
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こういう受験生を「単願」もしくは「専願」と言います。
(受験用語なので、文字変換するとそれぞれ「単眼」
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…それくらいの意気込み、決意を持った受験生が増えているのですね。
私の娘の同級生や今年の受験生にもいますが「合格したら、引越し」を前提に遠方から受験される方々も増えています。
そのことは、入試にも少なからず影響を与えています。
すなわち、受験生の数自体は減っているけれども、開智「単願」もしくは志望順位が高く「合格したら逃げない」受験生が多くなっているのです。
また、「立体図形」などが出題される開智独特の「ペーパーB」問題。
これが非常に特徴的で、いわゆる「開智」対応の塾でないとなかなか対策をしてもらえない。
さらに「自己発信」。
一体何をしたらいいのか、非常に悩むところ…
この「ペーパーB」と「自己発信」が、理事長の言葉をお借りして言うと…
『受験生には非常に「重い」』
『「ここまでやらせるのは、正直、キツイ」…そう考える保護者が多い』
それらが、特に都内私立校志望の受験生に敬遠される原因となり、開智を「併願校」として選択してもらいにくい状況を生んでいる、という分析のようです。
そこで、併願生がより開智を受験しやすくするように、また、単願生も今より少し敷居を低くしてあげるために、入試内容を変えることにしたのです。
(実は「第1志望」と「単願」とは、厳密には異なるのですが、説明会の内容からすると同義と考えていいと思います)
入試の内容は、つまり、こういうこと
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・従来通り、「事前面接」(受験生口頭試問、保護者面接)あり
・その際、もともと「自己発信」は任意であったが、「ペーパーB」を選択した生徒は「自己発信」は無しとなる
・「ペーパーB」を選択しなかった生徒は、面接に加え「自己発信」を行う
・「本試験」では、「ペーパーA」「作業」「運動」「行動観察」を行う
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・「事前面接」なし「本試験」のみ
・「本試験」の1日で、「ペーパーA」「作業」「運動」「行動観察」「受験生口頭試問」「保護者面接」を行う
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以上のように「単願」と「併願」を分けて、それぞれ合格者を出すのです。
その際、「単願」と「併願」の定員は「あらかじめ設けない」とのことでした。
以上の内容は、90~95%「決定」だそうです。
たとえば…
・運動会が雨天順延となってしまい、本試験日と重なってしまった場合はどうするのか…
・願書に記入する自己申告だけで単願と併願を見分けることができるのか…
・併願生は他校の願書をFAXさせるのか…
…etcの細かい部分は今後検討し詰めていくようですが、大枠はほぼ以上のように変更されるようです。
受験生にとっては、今まで2回あったチャンスが「一発勝負」になるところが痛いかな…
今まで以上に「体調管理」を徹底しなければなりませんね。
また、補欠になってしまった場合…
「いつになったら繰り上げ合格になるのか、それともならないのか…」
ヤキモキ、ヤキモキ…
そんな宙ぶらりんの状態が12月中旬まで続くことになると、正直、精神的にツライかも…
「自己発信」と「ペーパーB」のどちらを選択するか…
これについては、何とも言えず…
「ペーパーB」を選んだとしても、他の受験生も相当練習してくると考えられるため、自信があってもアドバンテージにはなりにくいかも…
かと言って、それ相当の自己発信能力と内容がないと「自己発信」を選択する意味もないような気もするし…
個人的には、「ペーパーB」は、受験対策のためという意味ではなく、将来のためにぜひ勉強させたい内容だと考えています。
立体図形の問題では、二次元の図と三次元の実物をリンクできなければなりません。
また、たとえば今年出題された「重ね回転図形」だと、記号や絵をただ「重ねる」、ただ「回転させる」だけではなく、「クルクル回転させながら重ねてみた図をイメージする」という高度な力が要求されます。
そういう問題をたくさん解くことによって、「図形的センス」を磨いたり、「空間認識力」や「論理的思考力」を身に付けたりするのです。
「ペーパーB」の問題「を」勉強するのではなく、「ペーパーB」の問題「で」そういう力を身に付けることが大切なのです。
形は「お受験」のための勉強かもしれませんが、実はそこで身に付けたものは、入学後、もっと言うと上級学年に進んでからも、必要とされる力なのです。
中学や高校になって「さあ、図形的センスを磨こう!」と思っても、そう簡単には身に付きませんから…
したがって、「ペーパーB」の勉強をしてきた1年生と、しないで入学した1年生とでは、入学後の勉強に差がつくのではないか…ちょっと心配です。
…
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「ペーパーB」でついついアツクなってしまいました…
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今日はここまで~~~
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なんだか大学受験の2回方式で1回目と2回目は試験内容・日程が異なるというイメージに似ていますね。かつ1回目(第一志望向け)は結局「入学手続き=俗に言えば入学金の支払」を他校の合格発表前に締め切ることになるイメージ? で合っていますでしょうか。
そういえば私も大学受験の時、私立A大学の入学手続〆切りが私立B校発表の1日前。私立B校の〆切りは国立大学(当時は一回のみ)の発表1日前。国立は落ちましたが、結局全ての手続きで入学金を支払い。当時の偏差値はキッチリと A<B<国立某校(笑)
という事では本来の趣旨と外れてしまうので、2度目の併願者向受験を用意、という事なのでしょうね。
すみません、違っていたら教えてください。