当初、我が家の第一志望は国立附属の小学校でした。
開智学園を目指し、その専門塾であるアヤアカデミーへ入塾を熱望される方が多い中、無知で(幸運な)私は、下の娘が当時2歳になりたてということもあり、「家から車で通いやすい小学校受験塾」というだけでアヤアカを選びました。
今思えばそれが幸運の始まりでした。
体験授業は年中の夏でした。
満席のため11月を待っての入塾となりましたが、それまでにやるべきテキストやパズルなどを教えて頂けました。
またそのときに受けるか迷っていた大手の夏期講習も、ズバリ「やらなくて良い」とのアドバイスを頂け、安心して楽しみに11月を待ちました。
そして今でも忘れられない初回授業。
4月生まれの女子ということもあり、幼稚園ではしっかり者で何でもこなせるという先生の評価だったのですが…
まずちゃんとした線が描けない?!
斜め、螺旋、ギザギザ…すべて怪しい!
○△□が描けない!
これは○?△?どっちなの?
本当に驚きました。
これでは回答すら出来ないということ。
私の自己診断では問題ないと勝手に評価を下していましたが、これが受験なのだと思い知らされました。
それ以来、家ではプリントと並行して、運筆のテキストをこなしました。
今さら…と焦りもありましたが、これでは頻出の「模写」なども話にならないレベルで、そんなことは言っていられませんでした。
そのほかにも厳しい点はありました。
人に後れをとるのを極度に嫌う娘は、制作でも時間内に仕上げることばかりに目が向き、雑で指示を守らない作品ばかり作ってしまいます。
自宅学習では女子特有のプライドの高さで、プリントが1回目で100点をとれないと癇癪を起します。
また本来、本人は真面目で勉強にも興味があるのですが、問題は下の子です。
2歳でしたが、いきなり始まった母と姉2人の世界にやきもちを焼き、勉強を始めると途端に割って入って、わがままを言いだします。
こんなところに小学校受験の難しさがあるのだ…と途方に暮れました。
しかしこんな勉強以外のどうにもならない部分にも、田村先生はたくさんのアドバイスを下さいました。
またマザーズ講座を開催してくださり、母のメンタルケアや、本来自分で調べるべき学校情報も提供してくださいました。
そしてそこから、みなさんが志望している開智小学校を一度覗いてみようという流れになったのです。
それまでも合同説明会などに参加しましたが、私立には全く興味を示さなかった主人。
しかし初回に訪れた「開智発表会」をみて、一度で開智小学校に魅了されてしまいました。
「自分が子どもなら、ここで学びたい」
その思いから、後ればせながら娘も開智を志望することになったのです。
それもまた、アヤアカに出会ってこその運命だったように感じます。
そこからは開智を目指して気持ちを切り替えたのですが…
模試ではそこそこの結果が出るものの、アヤアカの到達度テストは惨敗…
気持ちがいっぱいいっぱいになりました。
開智は無理なのでは?と落ち込むことも、娘に感情的にあたることもありました。
それでも同じクラスのお母様に愚痴を聞いて頂いたり、先生に叱咤激励していただいたり、それが何よりアヤアカに通って得た宝です。
都内の受験塾に通った知り合いの方の話を聞くと、アヤアカの特異な存在に改めて気づかされます。
お母様同士が協力しあい、先生からは開智保護者としての意見も聞くことができます。
そんな雰囲気は、いい意味で、普通ではないと言えます。
開智のリベラルな空気を、そのまま映し出している塾だと思います。
両者に出会え、本当に幸運でした。
受験体制に入る前は、一生懸命子育てしているつもりでも、目標のないままに時間が過ぎ、なんとなくだらだらと過ごしてしまうことが多かったと思います。
しかし、受験という一つの目標に家族全員で向き合い、先生が敷いてくれたレールに沿って行くだけで、やるべきことが見えてきます。
そのために生活も行動も激変しました。
それはとても楽しくて、とても辛い一年でした。
でも受験がなかったら得られなかった時間を得たのも事実です。
休日朝からのパズル対決
車での逆さしりとり
みんなで行った田植え
自己発信のための夏休みの毎日の試食…
受験していなかったら、アヤアカに通っていなかったら、絶対に得られなかった時間です。
深い達成感と、濃い時間をいただけました。
先生、そして他のお母様たち、かけがえのない時間を、本当にありがとうございました!