昨日は久しぶりに息子が顔を出しに来ました。
かかりつけ医で診察を定期的に受けるためで、以前は一泊していたけれど、コロナ以降は午前中に診察に来てお昼を一緒にした後、あまり長滞在せずに帰るという
パターン。
そのお昼ごはん、たいていはどこかへ食べに出ますが、昨日はこれまた久しぶりにいなり寿司を作りました。
相方とふたり暮らしだと作る張り合いもあまりなく、これはいいチャンス!ということで。もちろん息子の大好物でもあります。
いなり寿司の材料と言えば油揚げ。
普段お味噌汁などに入れるものはアピタで買っていますが、いなり寿司のときだけは自転車で10分ほどのお豆腐屋さんへ足を運びます。
前回、相方と2人分を作るためにわざわざ買いに行くのが面倒で、アピタでいつも使っているものと違う油揚げを使ってみたら大失敗!
なんて言ったらいいのか、妙にやわらかくておいしいと思えないものが出来てしまいました。味は悪くはなかったけれど、油揚げでこうも違うのだと実感。
そりゃあメインの食材ですもんね。
そういうやわらかいものを好むひともいるでしょうけど、相方と私は二度とその油揚げを使わず、浮気?しないでいつものお豆腐屋さんのものを使おうと
決めたのでした。
ただ、私たちがそう決めても、お店のほうが閉めてしまったら、もう使えません。
ご多分に漏れず、そのお豆腐屋さんも後継ぎなし。
ご主人が病気をされてからは奥さんが主で続けていますが、機械が壊れたらやめると前にも話していましたし、機械より先に奥さんが病気になったりしたら
その時点で存続は難しそう。
今回も豆腐屋さんを訪れるとき、もう入り口にのれんが下がっていないかも・・・・・・と危惧しながら出かけたのでした。
のれんも下がって、ごま油の匂いもして、やっていることがわかって今回はひとまずほっとしましたけど、いつか必ず、そういう日が来る。
そんなふうに、今では味わえなくなってしまったものがいくつかあります。
前にバイト仲間のさえちゃんとそういう話で盛り上がったことがありました。あの市場のお肉屋さんのコロッケがおいしかったとか、税務署近くのおまんじゅう屋さんの
ふかしまんじゅうが懐かしいとか。
決して高級なものではない、庶民の味だけれど、どれも今では口に入らないものばかり。
私が作るいなり寿司も、このお豆腐屋さんがなくなったら、もう作らないかもしれないな。そんなことを考えながら、しみじみといなり寿司を味わいました。
作っていて気づいたのは、前に比べて大きさが不揃いになっていたこと。材料である豆腐の切り方が揃わなくなっているようです。
してみると、Xデーは思った以上に近いのかもしれません。
コロナの影響でお店をたたむところも多いようです。小売りばかりではなく、飲食店でも、もう食べられないとか食べられなくなった味が、きっとたくさん
あるのでしょう。
30枚買った油揚げのうち20枚をいなり寿司に使って、まだ残り10枚、いや、12枚あります。ご主人が2枚おまけしてくれたんです。こういうところも嬉しいなぁ。
おいしいお揚げなので、ただ焼いてショウガ醤油で食べるのがまたおいしくて!ひとりで3枚くらいは平気で食べちゃいます。立派なおかずの一品です。