倫敦 とっかあた

ロンドン在住チェンバロ、ピアノ弾き のブログ。同居人は、不良猫と宇宙人かもしれないチェリストの旦那。

夫婦のリハーサル

2017年09月26日 | 音楽
旦那とのリハーサルは
大嵐。
お互いズケズケ
ついつい言い出して
加熱沸騰の連続。

-何でそんなにやかましく弾くんだ?
-アンタの音がヘロヘロしか鳴ってないのよ!
-そんな鈍感に弾かれたら弾けない!
-弾けてないのを私のせいにしないで!
-そのフレーズ間をもっと取ってよ!
-そんな所で間は取れない!

高みの見物の愛猫も
争いが激化してくると
ソファーの下に避難したり
お尻を向けて
知らぬが仏を決め込んだり。

ロストロポーヴィチ夫妻や
リヒャルトシュトラウス夫妻も
随分と激しく喧嘩したらしい。
そうした偉人達も
そうなら、
凡人がそうでも仕方ないのか?

何年も前
旦那の王立アカデミーでの
ファイナルリサイタル前のリハーサル中
あまりに喧嘩が激化。
これはダメだ、と
旦那の先生に電話して
「他の伴奏者を
探してあげて下さい」と
お願いしたことがある。
すると
ジェニー先生は、あははっと笑って
「貴方達ね、リハーサル中これからしばらく
一切口をきかずに、ひたすら黙って何度も弾きなさい!それでもダメなら他の伴奏者探すわ!」
と曰われた。
結果、無事殴り合いと共喰いを回避。
旦那は首席で、特別賞まで貰って、
伴奏の私も大いに
恩を売りつけた。

それ以来
喧嘩になる度に
亡き旦那の恩師ジェニーの言葉を思い出して
「黙って弾く令」を発令。
離婚回避してきた。

それでもやっぱり
旦那とのリハーサルは
お互いエネルギーの消費量著し。
リハーサル後は
ぐったり。






コメント
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