終わったはずの長浜話題だが、云い忘れたことがあったので、あと少しだけ。
長浜は、滋賀県だけど北陸っぽい、というのは、先日書いた。JRの長浜駅も北陸線だし、福井県の敦賀市までは、ほんの一足である。青春18キップで琵琶湖一周を何度かしたが、そのぐるりの駅の一つが敦賀だったくらい、福井は湖北に密着している。
だから我家の「福井のお土産」の定番「小牧のかまぼこ」は、敦賀に立ち寄るたび購入していたが、いつ頃からか、長浜で「小牧のかまぼこ」が購入出来るようになった。支店ができていたのである。
観光客が繰り出す長浜市は、福井の物産店を出店するにはうってつけなのだ、きっと。
10月よりNHKの連続テレビ小説『ちりとてちん』がスタートし、そこそこ人気を誇っている(らしい)。私も何度もアツく語らせてもらった。
『ちりとてちん』は福井と大阪がメインの舞台となり、しかも、主人公のお父さんは「若狭塗り箸職人」である。主人公の親友、順ちゃんのお家は、串刺しの焼き鯖を売っている食堂である(すてきな屋台もある)。当然、これらにはかなりの興味がもたれると思われる。
私は先週、長浜の観光商店街で「名物若狭箸」を売っているのを見た。「塗り箸」でないところが、薄利多売なせこい観光商売なのであるが、これは絶対「ちりとて効果」を狙ったものだ。「ちりとて」ファン心理を突いたかにみえる、一見巧妙な作戦である。
しかし真性「ちりとて」ファンなら、絶対「塗り箸」でなければならない。職人の手技を誇る贅沢な漆塗り箸でなければ、ホンモノの「ちりとて」ファンとはいえないだろう。
ところがどっこい。そんな小手先でなく、正々堂々、「ちりとて」ファンと真正面から勝負する物件を目撃した。しかも午後3時頃にして、残り僅か一つ、という売れ行きである。「ちりとて」効果がなければ、本場若狭でも購入を躊躇するような物件であるのに、である。
それは太い串に刺した、一匹まるまるの焼き鯖。まさに魚屋食堂で販売している、あの焼き鯖である。あんなにデカイ食べ物は、嵩張るし、食べきれなければ邪魔になってしょうがない。観光途中だというのに、何を血迷ったか箒を買うようなもんかもしれない。何と大胆な。よくも売ったり、よくも買ったり。双方に拍手である。
この記事を書いた3日後に長浜地元の方よりコメントが入り、焼き鯖は長浜の郷土料理でもあることをご指摘していただいた。「焼き鯖そうめん」をつくる食材でもあり、娘の嫁ぎ先に五月に焼き鯖を持って行く風習もあるそうである。
同じ滋賀県とはいえ、湖北/長浜は北陸文化圏なので、むしろ福井と似ていても可笑しくはない。
伊吹さま、貴重なご指摘と詳細な情報、ありがとうございました。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
★最近どうもPCの調子がいまひとつで、もしかするといきなり故障!ということもありえそうな状態です。今後もしもブログのアップがなければ、たぶんそういうことですので、単に物理的に更新不能になっていると、ご理解ください。
長浜は、滋賀県だけど北陸っぽい、というのは、先日書いた。JRの長浜駅も北陸線だし、福井県の敦賀市までは、ほんの一足である。青春18キップで琵琶湖一周を何度かしたが、そのぐるりの駅の一つが敦賀だったくらい、福井は湖北に密着している。
だから我家の「福井のお土産」の定番「小牧のかまぼこ」は、敦賀に立ち寄るたび購入していたが、いつ頃からか、長浜で「小牧のかまぼこ」が購入出来るようになった。支店ができていたのである。
観光客が繰り出す長浜市は、福井の物産店を出店するにはうってつけなのだ、きっと。
10月よりNHKの連続テレビ小説『ちりとてちん』がスタートし、そこそこ人気を誇っている(らしい)。私も何度もアツく語らせてもらった。
『ちりとてちん』は福井と大阪がメインの舞台となり、しかも、主人公のお父さんは「若狭塗り箸職人」である。主人公の親友、順ちゃんのお家は、串刺しの焼き鯖を売っている食堂である(すてきな屋台もある)。当然、これらにはかなりの興味がもたれると思われる。
私は先週、長浜の観光商店街で「名物若狭箸」を売っているのを見た。「塗り箸」でないところが、薄利多売なせこい観光商売なのであるが、これは絶対「ちりとて効果」を狙ったものだ。「ちりとて」ファン心理を突いたかにみえる、一見巧妙な作戦である。
しかし真性「ちりとて」ファンなら、絶対「塗り箸」でなければならない。職人の手技を誇る贅沢な漆塗り箸でなければ、ホンモノの「ちりとて」ファンとはいえないだろう。
ところがどっこい。そんな小手先でなく、正々堂々、「ちりとて」ファンと真正面から勝負する物件を目撃した。しかも午後3時頃にして、残り僅か一つ、という売れ行きである。「ちりとて」効果がなければ、本場若狭でも購入を躊躇するような物件であるのに、である。
それは太い串に刺した、一匹まるまるの焼き鯖。まさに魚屋食堂で販売している、あの焼き鯖である。あんなにデカイ食べ物は、嵩張るし、食べきれなければ邪魔になってしょうがない。観光途中だというのに、何を血迷ったか箒を買うようなもんかもしれない。何と大胆な。よくも売ったり、よくも買ったり。双方に拍手である。
この記事を書いた3日後に長浜地元の方よりコメントが入り、焼き鯖は長浜の郷土料理でもあることをご指摘していただいた。「焼き鯖そうめん」をつくる食材でもあり、娘の嫁ぎ先に五月に焼き鯖を持って行く風習もあるそうである。
同じ滋賀県とはいえ、湖北/長浜は北陸文化圏なので、むしろ福井と似ていても可笑しくはない。
伊吹さま、貴重なご指摘と詳細な情報、ありがとうございました。
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★最近どうもPCの調子がいまひとつで、もしかするといきなり故障!ということもありえそうな状態です。今後もしもブログのアップがなければ、たぶんそういうことですので、単に物理的に更新不能になっていると、ご理解ください。
そうだったんですか! それは大変失礼しました。浅学にて初めて見たもので、てっきり『ちりとてちん』効果かと。
早とちりで申し訳ありません、地元の食べ物だったんですね。やはり長浜は、北陸文化圏なんだ。
同じ滋賀県でも私は近江八幡出身ですが、「焼鯖そうめん」は知りませんでした。私の実家では「生節」をそうめんといっしょにたいて食べていましたので、食文化がどこかで分かれているんですね。
夫の実家の金沢では、年末に嫁いだ娘にブリ(まるまるの生)を一本持って挨拶にいくそうです。
地域によって、習慣も食文化も違うんですね。大変興味深く読ませていただきました。コメントを下さって、ありがとうございました。また気付いたことがありましたら、よろしくお願いします。