花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

冬至の雪吊り!

2016年12月21日 | 学校
今年も校内の松に雪吊りが施されました。
いつ見ても美しい機能美だと思います。
雪吊りといえば石川県の兼六園が有名ですが、
実は中心から縄を四方に伸ばして枝を支えるこのスタイル、
雪で枝が折れないようにと昔、
りんご栽培のために考案されたものです。
太平洋側の南部町は津軽地方ほど大雪は降りませんが
それでも春先には湿った重い雪が降ります!
雪吊りはそんな雪から守るために
名農でも松などの庭木に用いられています。
でも津軽では今もりんごの木に雪吊りをしているのでしょうか。
ちょっと興味があります。
さて今日は名農の2学期終業式。
長かった2学期もやっと終わり冬休みに突入します。
偶然ですが今日は冬至。
1年間で最も昼が短い日です。
名農生に教えると「カボチャを食べる日」と話します。
核家族化が進み、大晦日や正月の風習が失われていますが
この風習は嬉しいことにまだ残っているようです。
コメント

お宝データ!!

2016年12月21日 | 環境システム科
環境システム科には「起業チャレンジ」という学校設定科目があります。
これは生徒たちが3班に分かれ、最新式の水耕栽培装置を使って
1年間模擬農業経営に挑戦するものです。
参考にしたのは以前、三本木農業高校に勤めていた時代に作った
「農業経営シミュレーション」という学校設定科目。
畑で野菜を育てながら模擬農業経営をするというものでした!
環境システム科は植物工場をイメージしているので
より企業的なものにしていますが、基本的には変わっていません。
この科目、一見、育てて売ってという体験が
学習の主たる目的のように思えますが実はまったく違います。
1年間の経営からはじき出された数値を使って
経営分析をするのが一番の目的なのです。
売上高はもちろん、彼らが使った農業資材や加工費、
労働時間などの数値が貴重な収穫物。
極端にいえばこの数値が欲しいから
1年間取り組んできたといっても過言ではありません。
先日、その数値を使って4時間にわたり経営分析を行いました。
収益性、安全性、生産性など7項目で診断しましたが
いかに人件費が高いのか、固定費を削減するには
どのような方法があるのかなど自分のことだからとても良くわかるのです。
また水耕栽培ならではの土地生産性の高さにも驚かされました。
さて年が明けたら今度は株主総会。
最後の山場に差しかかっている3年生です。
コメント

プリムラの思い出

2016年12月20日 | 園芸科学科
第2農場にある園芸科学科の草花温室でプリムラが咲いています。
プリムラは西洋サクラソウとも呼ばれる植物で
鮮やかな色、大きな花でまさに鑑賞にぴったりの園芸種です。
このプリムラを見ると、いつも思い出すことがあります。
それは2011年の1月下旬、当時園芸科学科の草花斑であった
チームフローラの2年生は放課後に集まり
プリムラの人工授粉を経験しました。
プリムラには雌しべの長い長花柱花と
短い短花柱花の2つのタイプが自然界に1:1の比率で存在します。
この2つの間で受粉が行われる他家受粉のため
人工受粉するのには2つの花を用意しなければなりません。
したがってちょっとしたコツが必要なのです。
ところがこの約1ヶ月後、東日本大震災が発生しました。
そこでチームの代名詞ともなっている
種差海岸のサクラソウ救出活動が始まりました!
救出の方法は人工授粉によって採種し、
学校で栽培しながら種を守るというアイデア。
3年生が短時間で人工授粉に挑戦しました。
緊張の中、野生のサクラソウを助けたいという一心で取り組んだ
フローラメンバーを支えたのがプリムラの人工授粉体験。
コツを覚えていたので、なんなくこなすことができました。
しかし今考えると、なぜあの時、
偶然にもプリムラの人工授粉をしたのか不思議でなりません。
チームのサクラソウ保全活動にはこれだけじゃない
理屈では説明できない偶然がたくさん残されています。
さて先日、サクラソウ保全活動が「いきものにぎわい市民活動大賞」を受賞。
さらに来年、活動について講演してほしいとの依頼が届きました。
サクラソウの大きな力がチームを動かしています。
コメント

all for one でも今だけは for myself ?

2016年12月20日 | 研究
今年最後の3年生の課題研究の授業です。
しかし1年を振り返ることもなく
黙々と発表練習に取り組んでいます。
理由は3年生最後のプロジェクト発表会が開催されるからです。
チームの特長は一人一研究。
しかし校内で行われる農業クラブ県大会予選会には、
最も成果をあげた研究1つを選び
他のメンバーはサポート役として出場しています。
3年生も今年は草花による空気浄化研究が認められ
県大会に出場しましたが、これは3年生の数ある研究のひとつ。
実際は各自が取り組んでいるテーマがあるのです!
そこで最後の発表会では農クのプロジェクトチームを解体し
本来の自分のテーマで挑戦することにしています。
チームで取り組むと一番発表が上手な人が発表者となりますが
一人で発表するとなるとそうはいきません。
数々受賞してきたメンバーですが、
発表者としてステージに上がるのはほとんどが初めて。
当然、緊張もします。また上手に発表もできません。
したがってみんな必死で練習しているのです。
いつもは「all for one」のチームですが
この日ばかりは「for myself」。
そんなプロジェクト発表会は本日、
南部町のホールで開催されます。
コメント

アグリマイスター加点ならず、残念!

2016年12月19日 | 研究
先日開催された日本学生科学賞青森県審査の県南地区表彰式。
受賞した中学生も会場に来ています。
チームフローラは嬉しいことにほぼ毎年のように
青森県では最優秀をいただいています。
今年も3年生が取り組んだカブと光の研究が最優秀となり
代表で2名のメンバーが表彰式に参加しました。
会場には中学時代に教わった先生もいたらしく
科学を通した再会を楽しんでいたようです。
さて農業高校にはアグリマイスターという制度があります。
日頃の農業クラブの活動や取得資格などを点数化して評価し
優れた成果をあげた人にはプラチナ、ゴールド、シルバーの
称号を与えようという取り組みです!
実はこの科学賞、アグリマイスターの加点種目でもあります。
歴史と権威ある大会なので配点も高く、
受賞したメンバーは嬉しいのですが
残念ながら今回は加点となりませんでした。
というのも加点されるのは1回だけ。
3年生のように昨年に引き続き最優秀を受賞しても増えないのです。
今年の3年生はプロジェクト発表会にも2年連続県大会に出場しています。
これはある意味、快挙ですが
残念ながらこちらも2回目は加点されませんでした。
ルールとはいえ残念です。
同じように加点されるフィギアスケートはどんなルールなのでしょう。
いろいろな興味がわいてきます。
さて昨年はチームの3年生5名のうち、2名が最高位のプラチナを受賞。
今年も先輩に続けと集計している3年生でが、
いったいどうなることでしょう?
コメント