ここに同じ容器がたくさんあります。
左にあるのはサンプル管。プラスチック製の試験管です。
その数100本。現在、土壌の塩害抑制について研究中の女子。
このサンプル管に土を採取して成分を測定しようとしています。
いったい何時間かかるんだと心配しますが、今回で2度目。
前回の経験があるので、おそらく4人で半日あれば終われる想定しています。
測定日は明日。運よく全校あげての農業クラブの地区分会の活動日。
出身地区ごとに分かれて校外で花植えなどを行う名農らしい行事です。
各地区の先生方に頭を下げてなんとかフローラハンターズの
公欠をお願いしましたが、なぜか全員は揃いません。
その理由は右の容器。携帯用のアルコール消毒スプレーです。
実はフローラハンターズの2名は明日、赤土の流出問題に対応するため
東京、そして沖縄に向かうことになっているのです。
このスプレーはそんな彼らが持参するもののひとつ。
間に合えばマスクも支給するつもりです。
フローラハンターズは上京するたびにこのスプレーを一人一本配布するのが
最近の流儀。6月には全員で上京する予定なので、
こんなにスプレーがあってもあっという間になくなるでしょう。
測定日に遠征が重なるとは、こちらは運がありません。
コロナなどの課題がなければ全員でやんばるに行けたのですが
こればっかりは仕方がありません。心配してばかりいても前に進めません。
冷静に対処しながら、それぞれ活動してほしいと思います。
時を戻そう。手前にいるのはTreasure Huntersの二人。
2020年に世界チャンプになったあのレジェンドです。
これは世界大会がとっくに終わった11月頃のもの。
いったい何をしているのでしょう。ヒントは背中を見せている奥の女子ふたり。
実は2020年のJr.。つまり1年生です。彼女たちは塩害の抑制研究と
水質浄化という二つ研究を先輩のアドバイスをもらいながら実施。
せっかくなので研究成果を先輩と同じ水のコンテストに応募することになりました。
どちらも面白かったのですが、そのうち1つに決めて応募したところ
国内審査に出場することになりました。
国内といえども大変なのを知っている先輩たち。
このように放課後、土肥実験室で後輩たちの指導をしてくれました。
あれから2年経った今、今度はこの女子二人が国際大会に出場することになるとは驚きです。
Flora HuntersはTreasure Huntersから、Treasure HuntersはBubble Boysから
そしてBubble BoysはTEAM FLORA PHOTONICSからとずっと続いてきた指導のリレー。
こんなにも続くとは思ってもみませんでした。
さて先日、突然NHKから突然の連絡がありました。
それはTreasure Huntersが世界グランプリを受賞した研究を
NHKが少し詳しく国際放送で世界に紹介したことがありますが
その映像を大学生のテキストにしたいというのです。
おそらく英語の教材ではないでしょうか。
もちろん映像だけではなく文字にもなるのだそうです。
学校はOKですが最終的には二人の承諾。
おそらく彼らにもお願いの電話がいったはずです。
現在、三和土の取り組みの様子は、ある高校英語の教科書にすでに載っています。
また新しく導入された「探求」の参考資料にも
TEAM FLORA PHOTONICSの研究が紹介されているそうです。
名農では残念ながらこれらの教科書は採択されていませんが、
もしこれが英語の教科書だったらモチベーションはあがるのでしょうか。
もしかしたら恥ずかしくて勉強にならないかもしれません。