教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

命の値段はFXで

2012-10-30 00:00:42 | 経済/経済/社会
無への道程
FXで大損…勤労意欲を無くし、貯金が尽きて亡くなるまでの日記
http://blog.livedoor.jp/zar2012/

> 死ぬまで後1日。
>
>
> ついに当日になりました。
> これでこのブログも終わりを迎える訳です。
> こんな暗い日記を長々とアップしてしまい申し訳ありません。
> 明日からはもっと明るいブログがニート日記を賑わしてくれるでしょう。

(中略)

> では、さようなら。



どうやら本日とあるブロガーが自ら命を絶ったらしい。
ホントかどうかはわからんが。

過去ログを見てみた。
どうやらZAR/JPYのロングでしくじって全財産の約半分の150万円をすってしまい、人生が嫌になったご様子だ。

たしかに150万勝てれば有頂天だ。
150万負ければ精神科で抗うつ剤もらいたくなるほどヘコむ。
だが、株や為替をやっていれば150万ふっとばすくらいアタリマエに起きる。

そういう世界に好き好んで踏み入った我輩に言わせてもらえば
「たかが150万ごときふっ飛ばしたくらいで死のうなどと片腹いたいわ!」
と申し上げたい。

わたしは
「それくらいで死ぬな!」
と他の誰よりも言いたいのだ。

命に値段はつけられない・・・とはよく言うが、
仮に値段をつけたとしても150万円なら破格に安いはずだ。



ではなぜ人はFXで死のうとするのか?

FXで自殺を考えた人ならば、きっと、大損こいたこと、または大きな借金ができたことを理由に挙げよう。

だが、それは違う。
財産を失ったことが直接的な理由ではない。

ではなぜか?

ボラティリティーの高いリスク資産に多額の投資をしていると、労働の意味を見失い、これからの人生が無意味に見えてくるのだ。



これまで節約して10年かけて貯めてきたお金を1夜にしてすってしまった人。

だからといって今すぐ自殺しなければならないほど生活に困窮するわけではない。

だがその人にとっては、これまでの10年が否定され、これからの10年はその償いとして義務的に拘束されると眼に映る。
そしてたった1夜にしてそれが起きる。

彼らは世の中がそんなカイジのような世界に見てしまったのだ。

絶望。
それは今の境遇が絶望的だから絶望するわけではない。
遠い先の未来まで絶望的な境遇から逃れ得ないからこそ人は絶望するのだ。



投資の世界には、あこがれを抱き夢や希望に燃えて情熱にたぎる人は来ないほうが良い。

あたりまえだが
「家賃収入で脱サラ生活♪」
やら
「高金利通貨ロングの金利所得で小遣いかせぎ♪」
やらは甚だ論外だ。

世の中そんなに甘くないということももちろんある。
だがそうじゃなくて、そこにシャレにならん額の財産を賭けるプレッシャーに耐えられる人間かどうかが試される世界でもあるからだ。

世の中は既にロクなもんやないと醒めた見方で見ている人のほうが、たぶん最後まで立っていられるだろう。