みなさん、投資においてテクニカル分析を行ったことはあるだろうか?
「あんなもん、ただのオカルトだよ」
と言うかもしれない。
わたしはファンダメンタル分析派であり、テクニカル分析についてはわたしもオカルト臭いと思う。
では、なぜテクニカル分析はオカルト臭いのか?
その理由はいくつかある。
わたしの主観でいうと、テクニカル分析とは純粋に数学的な問題解決法なのだが、その方法論が数学的に幼稚すぎることが1つにある。
たとえばだな・・・
フィボナッチ数列の値まで戻すだとか。
縦軸と横軸が別の単位なのに45°の線を引くだとか。
もっと酷いヤツになると星占いまで使ってチャートを引くヤツもいる。
これがオカルト臭いと言わずにいられるか!!
「俺様ならもっと論理的なアプローチができる」
理系の人間なら多くはそう思うはずだ。
なら、おまえならどうすんだ?
ようするにこれまでのテクニカル分析は数学的に幼稚に見えるのだ。
移動平均は原始的でしかもフィルタとしてはかなり切れの悪いFIRフィルタだ。
俺だったらもっとF特のきれいなフィルタを設計できる。
チャート情報は時間軸の数列だ。
だから周波数軸にも何らかの重要な情報を含んでいるに違いない。
けど誰もそんなことをしているヤツがいないから、何らかの新発見ができるかもしれない。
かつてわたしはそう思った。
しかし!
デジタル信号処理の技術を使ってフィルタの係数を設計し、もっとF特のきれいなフィルタを設計してみた。
だがバックテストを行っても単純移動平均を上回る結果を得ることはなかった。
チャートの時間軸情報をFFTして周波数軸に変換したり、多項式近似をしてみたりしたが、だからといって何か知見を得られるわけでもなかった。
さらには、オシレーター系とトレンド系を組み合わせたオリジナルの売買サインアルゴリズムを組んでみたが、ピンポイントで捕らえたい転換シグナルを捕らえることはできたものの、全然関係ないところでブラフに引っかかりまくり、バックテストはさんざんな結果になってしまった。
かつて↓こんなこともやってみたこともある。
テクニカル分析の有用性をシミュレーションで検証した
http://blog.goo.ne.jp/beamtetrode350b/d/20120224
ようするに全然ダメだったということだ。
わたしはテクニカル分析では勝てないが、まあ少なくともファンダメンタル分析では勝ち越しという実績があり、それもオカルト説を強固なものにさせる。
やっぱりテクニカル分析はタダのオカルトでしかなかったのか?
いや。
それくらい数学を使えて、しかもテクニカル分析に興味がある人に、ぜひともオススメしたい本がある。
それが↓これだ。以下に読んだ感想を記す。
「ロケット工学投資法 サイエンスがマーケットを打ち破る」
ジョン・F・エーラース
ISBN978-4-939103-51-3
この本を読んでみて、先のわたしの分析手法の何がまずいのかがよくわかった。
単純移動平均よりF特のきれいなフィルタを作ったところで、遅延が大きいとシグナルが出るのが遅すぎて使えない。
FFTで有用な情報を得るにはサンプリング区間に何波長も入っていなければならないが、チャートでそんなにきれいなオシレーターが続くことはありえないから意味がない。
なるほど!
すっごい納得した!!
そしてもっとワクワクすることを語りたい。
この本では、ヒルベルト変換を使ってチャートから位相情報を得ている。
また、ブラフにだまされずにかつ高速応答させるよう、1次のIIRフィルタの係数を自動変更する適応フィルタを提案している。
どうだ!
おもしろそうだと思わないか!?
(ちなみにタイトルにあるロケットには何も関係ない。作者の出自がそうなだけ)
この本は、単純移動平均やボーリンジャーバンドくらいなら自分で設計できて、それでは不十分だと痛感しており、もっとマトモなテクニカル分析をしてみたいと思う、そんな人に最適である。
そしてこんな本は日本語では2つとないはずだし、英語でも何冊もあるとも考えがたい。
この本で出てくるフィルタの係数については妥当性に少々疑問を感じるところもあるので、運用する前にはバックテストしてみたほうがいいと思われるし、わたしもそのうちやってみようかと思っている。
だが、この本を読んでみようかというくらいのヤツなら、それくらい自分で何とかするだろう。
これでティン!と来たならぜひ買え。
この本はちょっと高いんだが、他にはない情報がそこに詰まっている。
追伸:
表紙には
「数学の苦手な人にも十分に分かりやすいものだ」
と書いてあるが、そんなことは全くない。
技術屋が研究者を前にして
「いや~、俺は数学は苦手なんだよな~、はっはっはー」
と語るくらい数学の苦手な人にも十分に分かりやすいと思ってほしい。
数学的な予備知識に関してはかなりはしょって書いてあるので、そのへんは織り込み済みで買うこと。
「あんなもん、ただのオカルトだよ」
と言うかもしれない。
わたしはファンダメンタル分析派であり、テクニカル分析についてはわたしもオカルト臭いと思う。
では、なぜテクニカル分析はオカルト臭いのか?
その理由はいくつかある。
わたしの主観でいうと、テクニカル分析とは純粋に数学的な問題解決法なのだが、その方法論が数学的に幼稚すぎることが1つにある。
たとえばだな・・・
フィボナッチ数列の値まで戻すだとか。
縦軸と横軸が別の単位なのに45°の線を引くだとか。
もっと酷いヤツになると星占いまで使ってチャートを引くヤツもいる。
これがオカルト臭いと言わずにいられるか!!
「俺様ならもっと論理的なアプローチができる」
理系の人間なら多くはそう思うはずだ。
なら、おまえならどうすんだ?
ようするにこれまでのテクニカル分析は数学的に幼稚に見えるのだ。
移動平均は原始的でしかもフィルタとしてはかなり切れの悪いFIRフィルタだ。
俺だったらもっとF特のきれいなフィルタを設計できる。
チャート情報は時間軸の数列だ。
だから周波数軸にも何らかの重要な情報を含んでいるに違いない。
けど誰もそんなことをしているヤツがいないから、何らかの新発見ができるかもしれない。
かつてわたしはそう思った。
しかし!
デジタル信号処理の技術を使ってフィルタの係数を設計し、もっとF特のきれいなフィルタを設計してみた。
だがバックテストを行っても単純移動平均を上回る結果を得ることはなかった。
チャートの時間軸情報をFFTして周波数軸に変換したり、多項式近似をしてみたりしたが、だからといって何か知見を得られるわけでもなかった。
さらには、オシレーター系とトレンド系を組み合わせたオリジナルの売買サインアルゴリズムを組んでみたが、ピンポイントで捕らえたい転換シグナルを捕らえることはできたものの、全然関係ないところでブラフに引っかかりまくり、バックテストはさんざんな結果になってしまった。
かつて↓こんなこともやってみたこともある。
テクニカル分析の有用性をシミュレーションで検証した
http://blog.goo.ne.jp/beamtetrode350b/d/20120224
ようするに全然ダメだったということだ。
わたしはテクニカル分析では勝てないが、まあ少なくともファンダメンタル分析では勝ち越しという実績があり、それもオカルト説を強固なものにさせる。
やっぱりテクニカル分析はタダのオカルトでしかなかったのか?
いや。
それくらい数学を使えて、しかもテクニカル分析に興味がある人に、ぜひともオススメしたい本がある。
それが↓これだ。以下に読んだ感想を記す。
「ロケット工学投資法 サイエンスがマーケットを打ち破る」
ジョン・F・エーラース
ISBN978-4-939103-51-3
この本を読んでみて、先のわたしの分析手法の何がまずいのかがよくわかった。
単純移動平均よりF特のきれいなフィルタを作ったところで、遅延が大きいとシグナルが出るのが遅すぎて使えない。
FFTで有用な情報を得るにはサンプリング区間に何波長も入っていなければならないが、チャートでそんなにきれいなオシレーターが続くことはありえないから意味がない。
なるほど!
すっごい納得した!!
そしてもっとワクワクすることを語りたい。
この本では、ヒルベルト変換を使ってチャートから位相情報を得ている。
また、ブラフにだまされずにかつ高速応答させるよう、1次のIIRフィルタの係数を自動変更する適応フィルタを提案している。
どうだ!
おもしろそうだと思わないか!?
(ちなみにタイトルにあるロケットには何も関係ない。作者の出自がそうなだけ)
この本は、単純移動平均やボーリンジャーバンドくらいなら自分で設計できて、それでは不十分だと痛感しており、もっとマトモなテクニカル分析をしてみたいと思う、そんな人に最適である。
そしてこんな本は日本語では2つとないはずだし、英語でも何冊もあるとも考えがたい。
この本で出てくるフィルタの係数については妥当性に少々疑問を感じるところもあるので、運用する前にはバックテストしてみたほうがいいと思われるし、わたしもそのうちやってみようかと思っている。
だが、この本を読んでみようかというくらいのヤツなら、それくらい自分で何とかするだろう。
これでティン!と来たならぜひ買え。
この本はちょっと高いんだが、他にはない情報がそこに詰まっている。
追伸:
表紙には
「数学の苦手な人にも十分に分かりやすいものだ」
と書いてあるが、そんなことは全くない。
技術屋が研究者を前にして
「いや~、俺は数学は苦手なんだよな~、はっはっはー」
と語るくらい数学の苦手な人にも十分に分かりやすいと思ってほしい。
数学的な予備知識に関してはかなりはしょって書いてあるので、そのへんは織り込み済みで買うこと。