教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

原油価格がおかしい

2013-01-21 00:05:33 | 経済/経済/社会

www.cx-portal.com/wti/oil_en.html



これはWTIの原油価格(もちろんドル建て)なのだが。

最近の原油価格は何かおかしいと思わないだろうか?

ふつうに考えれば、景気が良くなれば株価は上がるし、原油の需要も増えるから原油価格も上がるはずなんだ。
だが、S&P 500 指数はわりと堅調に伸びているのに対し、原油価格は最近伸びていない。

なぜだ?

わたしの脳ミソで現時点で考えられた理由は2つだ。



1つは、シェールオイルの生産量がWTIの原油価格に影響するほどにまで増えた可能性。

WTIは世界全体の原油取引においての価格決定への影響力がすごくあるらしいが、もともと世界全体における取引量としては微々たるものだ。
だからシェールオイルの生産高が世界全体の原油消費量からすればたいしたことはなくてもWTIには影響する可能性がある。

既にシェールオイルのリグ数はシェールガスを超えたと言われているし、アメリカの原油生産量の3割以上が既にシェールオイルなんじゃないかと言われている。

もしこの予想が正しいならば、いずれ北海ブレントや東京原油とは無相関にWTIだけ下がり続けるようなことになるかもしれない。



もう1つは、株式相場が間違っている可能性。

株式と原油の相関がおかしいのもそうだが、今は株式と国債の相関もおかしい。
リスクオンになって株価が上がれば国債の価格は下がる(利回りが上がる)はずなんだが、今は株価も国債も両方とも値上がりしている。
この状況もめずらしい。

世間では、アベノミクス期待で円安になり株価が上がっている。
だが債券はアベノミクス期待でインフレ率を考慮して利回りが上がるのかといえば、(30年モノなどの超長期を除いて)現実はその逆方向に動いている。
これはどっちか片方しか当たらないはずだ。

正直いって今の株高は疑問だ。
わたしのいる電機業界を見れば(日本の家電メーカーに限らず世界の)業界全体的に今年はいけると思えるような要素がなく、円安の恩恵くらいしかプラス要因がない。
(半導体の微細プロセスへの前工程の投資も一巡し、PCは成熟産業化、最終製品のTVや携帯電話も新興国でも既にある程度行きわたり、頼みの綱のアップルの新製品も売り上げが芳しくない、そんな状況で何に強気になればいいというのか)

自分の予想に逆らってチャートだけ見てトレンド追っかけで相場を張るようなこともありえたが、やっぱりやめた。

もしこの予想が正しいならば、株価と原油は同時に反転し、債券は今の高値を維持するようなことになるかもしれない。



今はWTIの原油価格のボラティリティーがどんどん小さくなっている。
近いうちに上か下かにドカンと動く可能性が大だと予想するが、今は上にドカンと動く方向には張りたいとは思えない。
個人投資家は相場に自信が持てないときはベタ降りするに限る。