県立図書館で借りてきた本「プロペラ飛行機の興亡」著:黒田光彦、かなり面白いです。子供の頃から、飛行機には興味があって、中学時代には、飛行機関連の図鑑とかプラモデルとか、いろいろ眺めたり、作ったりしたことがありましたが、元々読書嫌いだったので、あんまり学生の頃は本にご縁がありませんでした。
今回、久しぶりに飛行機の歴史に関する本を読んでみて、中学生の頃、不思議に思っていたことが、ひとつ完全に解決しました。やっぱり、読書は大事ですね。。。今更ですけど、、、
で、その疑問点というか、変だなぁ~て思っていたこと。。。それは、第一次世界大戦時の複葉機の模型を作っているとき、プロペラとエンジンがどうしても一緒にくっ付いて回ってしまう構造のプラモデルがありました。
なんでやねん?って感じ。ゼロ戦とか、ドイツのフォッケウルフとか、第二次世界大戦中の戦闘機のプラモデルではそんなことがなかったのに、、、う~ん、自分が接着剤を付けすぎたのが原因かなぁ~って思っていたのですが、どうしても、構造上、エンジンが一緒にくっ付いて回ってしまうのです。
それが、今回、読んでいてわかりました。その当時のプラモデルの設計が変でも、自分の工作技術が下手でもなかったんです。
それでよかったんですね。そう、プロペラとエンジンが一緒に回っているのが、正解だったんです。目から鱗って感じ。。。
プロペラ飛行機の初期、ライト兄弟以降、第一次世界大戦勃発の数年前からロータリーエンジン形式が飛行機のエンジンとしてよく使われていたんです。ロータリーといっても、例の三角オニギリがグルグル回るやつじゃなくて、クランクシャフトが機体に固定されていて、エンジンとプロペラが一体に回るメカのことです。
じゃあなぜ、そんなエンジン形式にしたのか?ですが、4サイクルガソリンエンジンは、フライホイールが必要、でも、重くなる、、、で、エンジン本体をフライホイールにしてしまう考え方です。これは、後にプロペラがフライホイールの変わりになるため、飛行機にはフライホイールが必要ないことがわかりましたけど、、、
それから、振動対策ですね。往復機関が発生する不平衡力と、不平衡トルクに伴う振動を回避するため、エンジン本体を回すことで、一挙に完全バランスの機械となるわけです。固定式に比べてバランサーが不要となり、軽いエンジンとなります。
でも、もちろん欠点も多かった、、、遠心力対策です。潤滑油も遠心力で外側に飛ばされることになり、クランクケースで集められないから、流しっぱなしにしなければなりません。混合気は、クランクケースを通ってピストン頂部の吸気弁からシリンダーに入る。道のりが長いから、かなり濃い状態で運転されることになり、微調整が困難。ということで、着陸の時は、スロットルを次第に絞って、ある程度のところで止める、後は、スイッチを切ったり、つないだりして下降する。だから、回転エンジン付きの機体は着陸のときには、ブーッ、パラパラパラ、ブーッ、パラパラパラと断続的な音をたてて降りてくる。
そんな、光景を映画でみた記憶がありますねぇ~ この本、面白いです。