石井桃子訳の、1953年発行の「岩波子どもの本」シリーズの一冊です。
乳歯が初めて抜けた幼い王様と、ペレスねずみの冒険を描いています。
お話自体は単純な構成のメルヘンなのですが、子どもの乳歯が初めて抜けた時(成長の象徴でしょう)に、その子の幸せを願う風習(ペレスねずみに手紙を書いて、抜けた歯と一緒に枕の下に置いておくと、プレゼントと交換してくれます。日本では、上の歯は屋根の上に、下の歯は縁の下へ投げて、いい歯が生えますようにと願いますね。私も息子たちの時にやりました)は、洋の東西を問わないのだなあと感慨深いものがありました。
かなり昔にスペインの王様のために牧師さんが書いたお話ですので、宗教くさい所や古臭い所もありますが、王様だけでなく貧しい子どもたちまで、等しく幸せを願う気持ちは、児童文学の本質を十分に備えています。
この本は、大平健「やさしさの精神病理」(その記事を参照してください)で知って、初めて読みました。
精神科医である彼は、ペルーの貧困地域での活動を若い時にしていますが、もしかするとこの本もその活動のきっかけになっていたのかもしれません。
乳歯が初めて抜けた幼い王様と、ペレスねずみの冒険を描いています。
お話自体は単純な構成のメルヘンなのですが、子どもの乳歯が初めて抜けた時(成長の象徴でしょう)に、その子の幸せを願う風習(ペレスねずみに手紙を書いて、抜けた歯と一緒に枕の下に置いておくと、プレゼントと交換してくれます。日本では、上の歯は屋根の上に、下の歯は縁の下へ投げて、いい歯が生えますようにと願いますね。私も息子たちの時にやりました)は、洋の東西を問わないのだなあと感慨深いものがありました。
かなり昔にスペインの王様のために牧師さんが書いたお話ですので、宗教くさい所や古臭い所もありますが、王様だけでなく貧しい子どもたちまで、等しく幸せを願う気持ちは、児童文学の本質を十分に備えています。
この本は、大平健「やさしさの精神病理」(その記事を参照してください)で知って、初めて読みました。
精神科医である彼は、ペルーの貧困地域での活動を若い時にしていますが、もしかするとこの本もその活動のきっかけになっていたのかもしれません。
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