1962年から1966年まで、産経新聞の夕刊に連載された歴史小説です。
幕末の志士、坂本龍馬の生い立ちからその死までを描いています。
薩長連合や大政奉還などの実質的な演出者であった、龍馬の魅力を余すところなく描いています。
出身の土佐藩では政治に参画できない郷士の身分ながら、脱藩してからは勝海舟のような幕府の高官、他藩の藩主、薩摩の西郷吉之助、長州の桂小五郎などの幕末の大物から絶大な信頼を得て、新しい日本を生み出した坂本龍馬の生涯を全五巻(文庫本では八巻)で描いた大長編小説です。
出版当時大ベストセラーになって何度もテレビドラマにもなり、現在の日本人の坂本龍馬観は、ほとんどこの作品で形作られました。
名誉や栄達を求めず日本と日本人のために尽くした坂本龍馬は、日本人が愛する偉人のNo.1でしょう。
特に、上は殿様から下は庶民まで、男女を問わずに愛される龍馬像が、この作品の最大の魅力でしょう。