現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ロッキー2

2021-08-10 14:13:25 | 映画

 1979年に作られたロッキー・シリーズの二作目です。
 大ヒット作品のシリーズ化は、国の内外を問わずによく

行われますが、それが人気シリーズになるかどうかは、第二作の出来にかかっていることが多いです。
 そういった意味では、この作品は成功例の一つでしょう(他に、「スター・ウォーズ」、「ダイ・ハード」、「エイリアン」なども二作目も優れていて、シリーズが続く要因になりました。失敗例としては、「バック・ツー・ザ・ヒューチャー」や「ジョーズ」や「ジュラシック・パーク」などがあげられるでしょう)。
 一般的には、前作で観衆にうけた部分(この映画で言えば、トレーニングや試合のシーン)を拡大して誇張するのが一般的ですが、どうしてもその分人間ドラマが弱くなります。
 でも、この映画では、結婚、子ども誕生などを通して「家族のために闘う」(前作は自分の「アイデンティティの証明」のための戦いでした)という新しいテーマが打ち出せたので成功したのでしょう。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロッキー

2021-08-10 14:08:12 | 映画

 1976年公開のアメリカ映画です。
 言わずと知れたシルベスター・スタローンの出世作で、アカデミー作品賞や監督賞を受賞して、惜しくも主演男優賞はノミネートだけでしたが、スタローンを一躍ハリウッドを代表する人気スターにしました。
 高利貸しの取り立て屋をやって暮らしている場末の三流ボクサーが、幸運にも世界チャンピオンに挑戦する機会を得て、根本から人生を立て直していくという、いかにもアメリカ人が好きそうなストーリーですが、企画を持ち込んだスタローン自身が売れない役者だったということで、二重のアメリカン・ドリームが描かれることになり、多くの人の共感を得ました。
 日本でも大ヒットして、その年のキネマ旬報の外国語映画の1位(ファン投票でも1位)に選ばれました。
 今見直してみると、練習シーンや試合のシーンは意外にも短く、人間ドラマがしっかりと描かれているのに感心しました(シリーズ物のパターンで、回を重ねるごとにそうしたシーンが増えたので印象が変わっていたのでしょう)。
 主役のロッキーが、生きる目標をなくしたごろつきから、人生から逃げずに戦い続ける男に変身していったように、相手役のエイドリアンも、極端に内気な、自分に自信を持てない女性から、ロッキーを愛することに生きる喜びを見出した力強い女性に変身していき、男性観客だけでなく女性観客にとっても励ましになっています(ジェンダー観はやや古いですが)。
 また、エイドリアンの兄のちゃっかりしているが気のいい中年男やロッキーを指導する口うるさい老トレイナーなど、脇役もベタながらしっかり描かれています。
 それにしても、当時のスタローンの肉体は、若くて惚れ惚れとするような魅力に溢れ、それも映画の成功の一因だったことでしょう。



 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする