1987年のカンヌ映画祭で監督賞を受賞した、ヴィム・ヴェンダース監督の代表作(最高傑作は「パリ、テキサス」(その記事を参照してください)でしょう)の一つです。
人々の心の声を聞いてそっと励ましていく守護天使の一人(?)が、サーカスの空中ブランコ乗りの女性に恋をして、永遠の生命を捨てて人間になる話です。
白黒とカラーを効果的に使い分けた映像、人々の心のつぶやきをあらわす詩的で深遠な言葉の数々、戦争の傷跡が残るベルリンの荒廃した風景、そんな所でも確かに存在する人々の暖かなつながり、この映画のヒントを与えたというバンドのロック・ミュージックなどが、互いにうまく響き合っています。
普通の映画が「散文」ならば、この映画は題名にもあるとおりに「詩」でしょう。
やや難解ですが、一度は味わう価値があります。
天使と人間の対比が、生きていくことの意味を考えさせてくれます。
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